昨日の海外時間には、米税制改正を一部共和党議員が支持しない可能性と報じられてドル売りが強まる場面もありましたが、米長期金利が上昇したことからドルが強含んで、ドル円は一時114円台を回復しました。
昨日の海外市場
欧州時間序盤、米長期金利が徐々に上昇を始めると円売りが優勢となって、ドル円は113.70円台まで、ユーロ円は133.70円台まで上昇しました。一方ユーロドルは一旦は1.1740台まで下落しましたが、その後は1.1760付近でのもみ合いとなりました。
NY時間午前にかけて再び米長期金利が上昇を始め2.40%に乗せると円売りが強まってドル円は114.00円付近まで、ユーロ円は134.10円台まで上昇しました。この間ユーロドルは1.1760を中心とした狭レンジ取引が続いていました。
NY時間午後「共和党上院の一部議員が税制改革を支持しない可能性」と報じられたことからドル売りが強まって、ドル円は113.50円台まで下落し、ユーロドルは1.1790台まで上昇しました。しかしその後「上院共和党の昼食会でトランプ米大統領がFRB議長人事に関して議員らに挙手を求めた結果、(タカ派と見られる)テイラー教授が優勢だった」と一部議員がの述べたと報じられるとドルは買い戻され、ドル円は113.90円台まで上昇し、ユーロドルは1.1750台まで下落しました。
東京時間にはいって日経平均が寄付き後の上昇幅を縮めていることからやや円買いが優勢となっています。
FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは約98%と変わらず、2018年6月の2回目の利上げは約62%と若干上昇しています。
今日の予定
今日の海外時間には独・10月IFO景況指数、独・10月サービス業PMI、英・第3四半期GDP、米・9月耐久財受注、米・9月新築住宅販 売件数の発表のほか、加中銀(BOC)の政策金利発表が予定されています。
今後の見通し
NYダウは一日明けて再び史上最高値を更新しました。全般的なリスク環境が堅調に推移する中、税制改革に対する期待や、FRB議長人事に関する思惑などで米長期金利も上昇傾向が続いていて、ドルは全般的に堅調な推移となっています。そんな中、ドル円も底堅い動きが続いていて、何か 新たな材料がでてこなければこの動きが続くと考えられます。
ドル円買いポジションを継続
一昨日113.60付近で作ったドル買いのポジションは昨日114円で利食えましたが、先週112.60円で買ったドル買いポジションは引き 続きそのままです。今日も113.50円付近までの押し目があれば再びドル買いポジションを作る一方で、113円割れに損切りラインを設定します。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。
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