昨日の海外時間には、米長期金利が上昇してドル円は直近の高値を更新し114.20円台まで上昇しました。しかしNY時間に米長期金利が反落したことから再び113円台半ばまで反落しています。
昨日の海外市場
欧州時間序盤、発表された英・第3四半期GDP(速報値)が予想よりもやや良い結果だったことからポンド買いが強まりました。その後米長期金利が上昇を始めると円売りが優勢となって、ドル円は114.20円台まで、ユーロ円は134.40円台まで上昇しました。この間ユーロドルはじり高となって1.1780台まで上昇しています。
NY時間午前、発表された米・9月耐久財受注が強い結果だったことからドル買いがやや強まりましたが、ドル円は高値を更新するには至りませんでした。その後米長期金利がやや低下すると、全般的にドル売りが優勢となって、ドル円は113.60円台まで下落し、ユーロドルは1.1810台まで上昇幅を拡大しました。
NY時間午後にかけても米長期金利がさらに低下したことから円買いが強まって、ドル円は113.40円台まで下落幅を拡大し、ユーロ円は134.00円付近まで下落しました。しかしその後米長期金利が反発すると円も売り戻され、ドル円は113.80円台まで、ユーロ円は134.30円台まで反発しました。
東京時間にはいって「米下院予算決議案可決に暗雲、一部共和党議員州税控除廃止に反対」と報じられたこともあってややドルが売られています。
FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは約98%と変わらず、2018年6月の2回目の利上げは約64%と若干上昇しています。
今日の予定
今日の海外時間にはECB(欧州中銀)理事会が開催され、ドラギECB総裁の会見が行われるほか、米・新規失業保険申請件数、米・9月中古住宅販売保留指数の発表が予定されています。
今後の見通し
今晩のECB理事会では、来年初からの資産買入れの規模と期間が発表される見通しです。現在月額600億ユーロの資産買入れを行っていますが、この月額を400億ユーロまたは200億ユーロに減額した上、9ヶ月延長する、と見られています。予想が分かれていますので、月額が400億ユーロだった場合はユーロ売り、200億ユーロだった場合はユーロ買いに反応すると考えられます。
ドル円買いポジションを継続
ドル円は直近の高値を更新しましたが、再び113円台半ばまで反落しています。先週112.60円で買ったドル買いポジションは引き続きそのまま持っている上、さきほど113.50円で新たにドル買いを追加しました。昨日までと同様113円割れに損切りラインを設定する一方、114.20円付近まで上昇した場合は113.50円で作ったポジションを利食います。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。
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