昨日の海外時間には米長期金利が上昇してドル買いが強まる場面もありましたが、NY時間にはいって米長期金利が反転低下したことからドル売りが優勢となりました。

昨日の海外市場

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間、序盤から米長期金利が上昇したことからドル買いが優勢となって、ドル円は114.30円台まで上昇し、ユーロドルは1.1550台まで下落しました。この間ユーロ円は132.00円台までじり安となりました。

NY時間にかけて、米長期金利が低下する展開となるとドル売りが優勢となって、ドル円は113.80円台まで下落し、ユーロドルは1.1590付近まで上昇しました。この間ユーロ円は132.20円台まで反発する場面もありましたが、131.80円台まで下落幅を拡大しました。

東京時間朝方「米共和党、法人税減税実施の1年先送りを検討」とワシントン・ポストが報じたことからドル売りが強まって、ドル円は113.60円台まで下落し、ユーロドルは1.1600台まで上昇しました。

FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは100%で変わらず、2018年6月の2回目の利上げは約65%にやや低下しています。

今日の予定

今日の海外時間に主な指標発表の予定はありませんが、明日早朝にNZ中銀の政策金利発表が予定されています。

今後の見通し

一昨日急騰した原油相場ですが、昨日は57ドル付近までやや反落しました。その為いわゆる資源国通貨の豪ドル、カナダドル、NZドルなどが弱含みました。一方ドル円は比較的狭いレンジ内の取引で最近の高値圏ではあるものの、上値の重い印象でした。今日も主要な経済指標発表の予定もないことから、大きな値動きにはなりにくいかもしれませんが、今朝方の米法人税減税に関する続報があればレンジを拡大すると考えられます。雇用統計発表直後の安値である113.50円割れでは短期のストップ・ロスの売りがはいってくると見られる一方、114円台前半ではドル売りがのオーダーもあるようで、米長期金利が低下幅を拡大した場合は113円付近までの下落があるもしれません。

ドル買い戦略を継続

月曜日に作った114.00円のドル買いポジションを維持しますが、東京時間中に114.20円付近まで上昇する場面があれば一旦手放して、再度113円台後半で買い直します。現在のポジションに対する損切りは113.50円割れとします。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。

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