今週から米国でも冬時間となり、株式市場の終わりが1時間遅くなりました。株式市場は冬時間になっても何も変わらず、相変わらず指数先行型で堅調な展開が続いているという感じです。日銀の買いも継続しており、今月からは10億円増えたようです。ただ、冷静に考えると決算発表も出揃ってくるなかで買える銘柄も少なくなるわけですから、そろそろ調整感が出てきそうです。裁定取引なども多くなってきており、そろそろTOPIX買い日経平均売りというようなものも出てきて指数の上値を押さえるということもありそうです。
上昇がどこかで止まるのでしょうが、止まったところでどのような調整になるのかということも注目されます。一度は「押し目買い」が入り「日柄調整」となるのでしょうが、さらに上値が重いということになると一気に水準訂正となっての調整もあると思います。
本日の日本市場は米国株高や為替が落ち着いていることなどから堅調な展開が期待されます。昨日の相場でも日銀が買っていたことなどもあり、買い安心感も出てきそうです。ただ、さすがに過熱感も強く、23,000円を意識するところでは上値も重くなってきそうで、これまでのように指数を押し上げる買いも限られてくれば、手仕舞い売りもあって堅調ながらも冴えない動きになりそうです。
23,000円を超えるかどうかということになるのでしょうが、指数を押し上げるような買いやオプションSQ(特別清算指数)算出に絡んで先物のヘッジ買いや買い戻しを急ぐ動きが見られるかどうかということになりそうです。それでもさすがにここまで一気に上昇し、決算発表なども出揃ってきたところでもあり、23,000円を超えれば超えたで達成感が出るのでしょうし、超えなければ手仕舞い売りを急ぐ動きも出て、いったんは22,500円~600円水準程度までの調整はあると思います。
本日の投資戦略
昨日も日銀の買いが入っていたようで、大きく下げた後「下ひげ線」となり、TOPIXはプラスで終わりました。依然として何も変わらず指数だけが堅調となるというような堅調な展開が続いています。決算発表がある程度出揃ってきたところで「次」を睨んでいったんは利益を確保するとうことが普通だと思うのですが、日銀の買いなどで指数が押し上げられることで買い戻しがいっこうに終わらないということなのでしょう。
日経レバレッジ <1570> の逆日歩も依然としてついた状態で、空売りの買い戻しも指数を押し上げる要因となっているのでしょう。裁定取引も非常に増えてきており、将来の波乱要因、12月の先物・オプションSQ(特別清算指数)などへの影響も、そしてその前に明日のオプションSQの算出に絡んで波乱もありそうです。いずれにしても目先の需給が異様な状況にあり、指数を押し上げる一因になっているので、空売りが一巡とならなければ、上昇も止まらないということなのでしょう。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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