日暮れが早く、夕方すぐに真っ暗になる季節となりました。米国も冬時間ということで株式市場が閉まる時間が遅く、このレポートを各時間も少なく、情報もリアルタイムで分析していかなければならなくなっています。米国市場でも目先的な過熱感が出ており、手仕舞い売りが優勢ということになっているようです。

日本市場では先週木曜日から明らかに相場が変わった感じです。これまで上昇しているところで信用取引の逆日歩がついていた銘柄が先週木曜日から少なくなっているようで、今回の急落の要因一つが空売りの買い戻し一巡ということなのだと思います。そうなると今度はこの下落がどこで止まるかというと、当たり前ですが目先的な手仕舞い売りが一巡するところということになり、目先的な買いが入っているうちは下げ止まらないということになりそうです。上がるから買うと言っていた向きが、下がるから売ると言っているということなのでしょう。

米国株が軟調、為替も円高に振れたことから本日の日本市場も冴えない展開となりそうです。ただ、昨日までの大幅下落の反動や節目とみられる日経平均22,000円水準まで下落したことでの買い戻しなどが入る可能性もありそうです。先週まで見られた指数を押し上げるような買いが今度は押し下げるような売りに転じており、昨日も見られたような手仕舞い売りを急ぐ動きが出るとさらに下値を試すことになるのでしょう。

22,000円水準で下げ止まりましたが、夜間取引で大きく売られる場面も見られるなどちょうど先週までの上昇の反対になっている感じです。業績面での裏付けもあるために上昇がすべて打ち消されるということもないのでしょうが、22,000円という節目で下げ止まらなければ今度は21,500円水準を試すことになりそうです。22,000円水準で下げ止まったとしても22,500円を意識すると売られるというように保ち合い相場と考えて良いのだと思います。

本日の投資戦略

(写真=PIXTA)

先週水曜日までの雰囲気が一気に反転となった感じです。指数を押し上げるような買いが指数を押し下げるような売りに転じたということで大きな下落になっています。企業業績が好調ということで売り難さも見られそうですが、買われ過ぎの修正、そして円高に振れたことでの手仕舞い売りを急ぐ動きも出てきそうです。戻れば売られるということになるのか、指数を押し上げるような買いが再開するのかということに注目です。

あまりに異常な上昇ということの反動で異常な下落ということもありそうです。目先の需給で「買うから上がる」という状況が「下がるから売る」ということになっているのでしょう。指数に影響の大きな日経レバレッジ <1570> を筆頭に「逆日歩」や「株不足」が解消されているものも多く、今度は下向きの回転が効いてくるということもありそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンhも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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