2014年4月、消費税が5%から8%に引き上げられるにあたって、「すまい給付金」制度が創設された。消費税の増税で住宅取得時の負担が重くなるため、それを軽減する措置として、消費税8%で取得する人には、年収などに応じて一定の給付金が支給されるようになったのだ。これから住宅の取得を考えている人は、このすまい給付金がいくら貰えるかを頭に入れて購入時期などを考えるようにしたほうがいいだろう。
というのも、今後消費税が10%に引き上げられた場合には、給付額が増え、対象となる年収も引き上げられて、その人の条件によっては消費税引き上げ後に買ったほうがいいかもしれないケースも出てくるからだ。以下、具体的にみてみよう。
消費税8%で買った人は最高30万円の給付額
現在の消費税8%で買った人のすまい給付金の給付額は以下の通り。
年収425万円以下……30万円
年収425万円超475万円以下……20万円
年収475万円超510万円以下……10万円
つまり、誰でもすまい給付金を貰えるわけではなく、年収による縛りがあり、貰える人は年収510万円以下の人に限られ、年収が少ない人ほど給付額が多くなるわけだ。
消費税は年収の高い人でも低い人でも一律8%課税だから、年収の低い人ほど税の負担感が大きくなる。そのため、年収の低い人の給付額を厚くする、こうした配慮が行われているといっていいだろう。 たとえば、税抜きの本体価格4000万円のマンションで、建物が2000万円、土地が2000万円とすれば、土地は非課税なので建物部分に消費税がかかる。税率5%だと消費税は2000万円×0.05(5%)で100万円だが、8%なら2000万円×0.08(8%)で160万円に増える。税負担が60万円増えるわけだが、そのうち最大では半分の30万円が給付されれば、それなりに負担感が軽減されるだろうというわけだ。