今朝は霧雨のようなものが降っていました。傘をさすほどではなく、乾燥を和らげるのにはちょうどいいという感じです。寒暖の差も激しいと天気予報では言っていましたが、株式市場は何となく落ち着きを取り戻した感じです。これまでの異常な上昇、そして乱高下というところからは落ち着いたということですが、まだまだ日米の金融政策や年末年始の持高調整ということもあり、波乱もありそうです。

 米国のクリスマス商戦は好調と伝えられていますが、昨年同様に利上げをどのように織り込み、反応してくるかということになりそうです。昨年のような債券から株式へのシフトということでもないのでしょうから、ここからは利上げの個々の企業に対する影響、そして消費に対する影響などを気にするということになりそうです。日本でも「日銀が買うから」と安心している面もあるのですが、いつまでも買い続けるということもないのですから「出口」の話が出てくると波乱もあると思います。強気になり過ぎず、弱気になり過ぎず、目先の需給に振らされ過ぎず、年末・年始の相場に対処するするのが良いでしょう。

米国株は堅調ですが、円高が進んだことから本日の日本市場は売り先行となりそうです。ただ、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物は大きく売られるということでもなく、総じて底堅さは見られそうです。引き続き日銀の買いが期待されることや本日から実質的に12月相場となることから「月初の買い」を意識した動きも出てきそうで、北朝鮮問題などは意識され、円高を嫌気して少なくとも上値は重くなりそうです。指数を押し上げるような買いが見られるかどうかということになりそうです。

22,500円を超えてくると手仕舞い売りも嵩むという感じでした。昨日も売り急ぐような場面もあり、上値は重くなりそうです。円高を嫌気して売られるようであれば、22,500円~600円水準が当面の上値ということになり、再度22,000円水準を試すことになりそうです。底堅さが見られても上値は重くなりそうです。

本日の投資戦略

(写真=PIXTA)

為替が円高に振れた割には値持ちが良く、下げ渋りとなったかんじです。米国でのクリスマス商戦の出だしは好調ということで米国の景気鈍化懸念は薄れていると思われます。ただ、逆に利上げペースが早まるというような雰囲気になると企業業績への影響などが懸念され、いったん手仕舞い売りを急ぐということもありそうです。

日本市場ではクリスマス年末商戦を好感するにはまだ若干早いということになりそうですし、個人消費が好調ということになると、日銀のETF(上場投資信託)買いに対する影響などが取りざたされ、「出口論議」が台頭して株価に冷水を浴びせるということもありそうです。いずれにしても積極的に買い上がる手掛かりには乏しいということで、個別の材料に右往左往することになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ) 証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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