今朝も寒くオフィスの中が暖まるまでマフラーをしたままPCに向かっています。株式市場はようやく米国株も手仕舞い売りに押される形で、クリスマス休暇モードとなってきました。掉尾の一振も期待されるのですが、アベノミクス相場が始まってからの動きを見ても、2014年以降は年後半は閑散小動きのなかで手仕舞い売りに押されることも多くなっています。今年も昨年に続き派手に上昇した後だけに調整感が強まりそうです。

来年の相場は・・・、ということになりそうですが、ここ数年年初から調整となることも多くなっており、まだここから日銀短観や金融政策決定会合もあるのでわかりませんが、来年になると日銀の金融緩和のスタンスが注目されるということになりそうです。米国で金融緩和が終わり、欧州でも終わろうとしているなかで日本だけいつまでも「異次元緩和」を続けるというわけにもいかず、少なくとも「異次元」の部分は終わりを考えるということになりそうで、話題として登場してくることも多くなりそうです。そうなると、「緩和が終わるほど企業業績が良い」と解釈されるのか、「緩和が終わる」ということが大きく取りざたされるのかで株式市場の方向も変わってくるのだと思います。

米国株の上昇も一服となり、為替も引き続き円高基調ということに加え、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が軟調となっていたことから本日の日本市場は売り先行となりそうです。日銀の買いなどは期待されるもののクリスマス・年末年始モードということで買い気に乏しく、ここまで相場を押し上げてきた「空売り」の買い戻しも一巡感が出ており、手仕舞い売りに押されて冴えない展開となりそうです。日銀短観が発表されますが、特に好調な数字となってくれば日銀の金融緩和の「出口」も取りざたされそうですし、逆に芳しくないとこれまで好調な景況感で買われていたものなども多く手仕舞い売りが嵩むということになりそうです。小型銘柄は幕間つなぎ的に値動きの軽いものなどが物色されるということになりそうです。

米FOMC(公開市場委員会)で利上げが行われたことで持高調整の売り買いも終了、手仕舞い売りに押される展開になりそうです。まだ買い戻しなどもあるのでしょうが、大きく方向付けるような積極的な売り買いというよりは、持高調整の売り買いで右往左往することになるのでしょう。日銀買い期待はあるのでしょうが、手仕舞い売りに押される場面もあると思われ、22,500円~600円水準で値固めとなるか、いったん22,000円を意識するような水準まで調整となるかということになりそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

米国株もようやく上昇一服という感じで日本市場でも手仕舞い売りが嵩むということになりそうです。ここまで大きく上昇した相場ですから、年末にあえて焦って持高を増やすというよりは年が明けて安くなったら買うという投資家も多いと思われます。閑散としたなかで目先筋を中心に値動きの軽い銘柄が物色されるということになりそうです。

利上げが行われた割には米国で金利上昇が見られません。債券を売り急ぐ動きもないということですから、少なくとも債券から株式に資金シフトが起きているということでもなく、特に買い急ぐということもなさそうです。日本市場でも11月上旬までのような空売りの積み上がりも見られず、買い戻しで指数を押し上げるということもなくなりそうです。今週の調整で買い戻しがさらに進んでいるとすれば下げが加速されるということもありそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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