2018年2月8日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
懸案の米国株の動向は、落ち着いたようにみえる。しかしながら、昨日7日(水)の米ドル/円は日中の上昇を維持できず、引けにかけて失速するなど、大幅な下落を回復するには反発力を欠いた。米国株に関しては、引き続き経過観察が必要だが、短期的には米ドル/円の上値を抑える要因になってくるだろう。
ただ、ダドリーNY連銀総裁が、株価急落でも米国の経済見通しは変わらないとの姿勢を示したことや、カプランダラス連銀総裁も、ある程度の調整は健全と述べており、FRBがこの度の米国株の暴落によって利上げを休止する公算は小さい。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米10年債利回りも2.8%台まで上昇しており、米国株が落ち着けば、日米金利差拡大で、ドル高円安の流れになるのではないかとみている。
テクニカル的にも、20日移動平均線と200日移動平均線を下回っているものの、20日移動平均線には近付いており、移動平均線を下回っている状態が長続きするようにはみえない。
ドル安・株高では米金利が上がらないという前提が崩れ、為替市場の潮目が変わったように思える。昨日7日(水)にドイツの大連立交渉が合意したにもかかわらず、ユーロが反落しており、ユーロが上がりにくくなったこともその表れだろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。