Forbes(フォーブス)が30歳未満の重要人物を、「アート」「教育」「マーケティング」などの20分野から30組ずつ選出している30アンダー30(30 UNDER 30)。各業界の先端を走ると同時に、経営者としても才覚を見せる新世代の若者たちに見られる共通点は何なのでしょうか。その傾向を紹介していきます。

共通点1 生産性の高さを垣間見せる30アンダー30の経営者たち

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(画像=skyNext/Shutterstock.com)

30アンダー30に選出された若者たちのアンケートでは、彼らの多くはイーロン・マスクやジェフ・ベソスなどの世界中で有名な起業家をメンターと考えています。イーロン・マスクやジェフ・ベソスはロングスリーパーとして知られていますが、一方で効率性を大事にして時間を有効活用しています。そういったメンターを真似ているからか、30アンダー30のアンケート結果でも「週の労働時間は60時間程度」と答えた選出者が41%であり、活動または事業を始めた場所を「自宅」と答えた選出者が43%いました。 長時間労働を是正することを目的に1週間で雇用者が与えて良い労働時間を40時間と規定した日本と比較すると、一見労働時間は多いように見えますが、自宅でのアイディアが経営に活きている点から、プライベートの生活に溶け込んだ働き方を選んでいると考えることもできるでしょう。

30アンダー30の世代はちょうど「ミレニアル世代」に該当します。ミレニアル世代はデジタル・ネイティブの世代だとも言われていますが、その特徴として自分のやりたいことには熱心に動くという性質があると考えられます。そのため、自分のやりたいことに対しては努力を厭わない姿勢を垣間見ることができます。30アンダー30の起業家たちは生産性の高い活動をし続けていますが、その原動力は生産性へのこだわりだともいえるでしょう。

共通点2 30アンダー30の経営者たちに共通する“教育への投資”

30アンダー30に選出された経営者たちの多くは、自身の活動を通じて、社会問題に対するメッセージを発しています。

30アンダー30に選出されたスーパーモデルのカーリー・クロス。彼女は非営利団体「Kode with Klossy」の運営を行っています。その活動を通じて、彼女と同じように若い女性たちに向けたプログラミング教育や指導を行っています。スーパーモデルの華やかな活動の裏側には、同世代やひとつ下の世代の人たちに一緒に頑張ろうといった活動が伺えるのです。 社会企業家部門で選出されたケリー・ビラーは「NextGenVest」を設立し、活動を行っています。これは、学生ローンで悩む学生たちに向けて金融知識の提供を行っています。マネーリテラシーを身につけることによって、学生ローンをどのように返済するのか、どのようにして未来への投資をするのかといった考え方を始め、さまざまな内容を学ぶことができます。これは、彼が銀行で働いた経験をもとにして設立されました。銀行時代、学生ローンに対しもっと良い世の中にしたいと考えた意識が原動力です。

これらの選出者たちは、自身の生み出した収益や知識を後世の教育のために投資することで、社会問題や将来起こり得る知識の貧困を解決しようとしています。巨万の富を築いたロックフェラー一族が、文化や教育に対する投資や慈善事業を最優先に挙げたことからも学べるように、国際的な影響力や権力を持ちうる人材は、教育への視野も兼ね備えているものなのでしょう。

共通点3 30アンダー30の経営者が語る成功の定義

30アンダー30に選出された人たちに表される成功の定義とはどのようなものでしょうか。30アンダー30のアンケート結果によれば、選出者の半数以上が事業を始めようとしたけきっかけを「問題解決のため」と答えました。彼らは自らの潜在能力を活かし、社会の問題を解決するための方法を自らが編み出し、それを自分自身が信じているからこそ、成功につながっているのでしょう。

ペルー・ニオは「NextShark.com」立ち上げました。2013年に日本円にして約34万円の資金を投資して設立しています。世界各地に広がるアジア系の若者へ政治やエンターテインメントのメッセージを伝えるWebサイトをグロースさせました。彼は中国系アメリカ人として差別を受けたこともあったそうですが、そういった自分の経験を糧とした問題解決へ突き進むことこそ、成功の秘訣なのだといえます。

30アンダー30の経営者たちから学ぶ新世代の経営術

30アンダー30の経営者たちは、自己投資を厭わず、自らが信じた問題解決への道筋をたぎるほどの熱さで突き進んでいます。その姿勢や経営術を、若さゆえと羨望のまなざしで切り取ることは簡単ですが、年齢や業種を問わずビジネスパーソンが学べるキーワードも多いのではないでしょうか。

パーソナルな問題意識に根付いた事業を、身近な信頼できる関係性を基軸に拡大していくスタイルは、スピーディかつ生産性の高いスキームを実現します。こうした新世代ならではの経営術から学び、既成概念にとらわれない問題解決への施策を打ち立て、行動を起こすことが、ビジネスパーソンに求められるステップと言えるでしょう。(提供:J.Score Style

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