本を読みたいものの、なかなか時間がない人におすすめなのがオーディオブックです。オーディオブックはナレーターが一冊の本を読み上げた音声を録音したもので、通勤や日々のちょっとしたすきま時間に本の内容をインプットすることができるのが特徴です。徐々にビジネスパーソンをはじめ多くの人に利用され始めていますが、これまでの読書のスタイルを変え、あらゆる人に対して優しい世の中を創出するポテンシャルがあります。

近年、多くの人に利用され始めているオーディオブック

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(画像=Monika Wisniewska/Shutterstock.com)

ヘッドホンやイヤホンをしている人がいても、音楽を聴いているのか、本を読んでいるのか周りからは分かりません。実際に普及しているのかと思う人もいるのではないでしょうか。実は2007年1月開始のオーディオブックコンテンツ配信サービス「FeBe」の会員数は2014年10万人、2015年15万人、2018年30万人と急成長しています。現在はAmazonのAudibleやhontoなどのオーディオブックもあり、すそ野が徐々に広がっています。

オーディオブックはもともとアメリカで普及し始めました。車社会のアメリカでは、1970年代頃から車通勤中に車内でカセットテープを聴くという習慣があり、オーディオブックが根付きやすい文化であったと言えるでしょう。しかし、日本では電車やバス通勤の人が多く、かさ張るカセットオーディオプレーヤーを持ち歩くのは困難でした。

近年になってデジタルオーディオプレーヤーやiPodなどの小型オーディオプレーヤー、そしてスマホが普及したことによって、より簡単にオーディオを持ち運べるようになりました。加えて、電子書籍の普及が加わり、日本でもオーディオブックの普及を強力に後押しすることになります。

本のように能動的に読まなくてもOK

車通勤では能動的な読書はできません。また、電車やバス通勤でも席に座れないと集中して読書をするのは難しいでしょう。そもそも能動的な読書をすることが苦手だと思う人もいるのではないでしょうか。

オーディオブックはスマホに入れてある音声を再生し聞き流すだけで本の内容をインプットできます。テキストの本とは異なり、オーディオブックなら通勤、休憩中などのすきま時間を有効活用できます。1冊あたり3~5時間程度で完了するものが多く、本を聴くことに慣れてくると2~3倍速再生にして聞き進めることも可能です。忙しいビジネスパーソンでもオーディオブックを使用することで、1日1冊読破(聞破)できるかもしれません。

繰り返し読めば、本の内容が頭の中に入ってきます。そのため、古典的名著や名経営者の自伝、今流行っている本など成功するための原理原則が書かれているものがよいでしょう。自分が何度も聞きたいと思えるベストな本を選び、繰り返し聴くことによって成功するための思考の獲得を目指せるはずです。

オーディオブックはあらゆる人に対して優しい世の中を作れるポテンシャルが オーディオブックはビジネスパーソンにとって革新的で有効なツールだと言えるでしょう。しかし、オーディオブックには別の良さもあります。一つ目は読書離れをしている人に書籍を知ってもらうきっかけになります。「読む」から「聴く」へ形を変えて、良書の根幹を伝え続けることができます。

人の話を最後までよく聞く習慣が身につけられることも良さに繋がるでしょう。SNSやチャットツールなど、素早くやり取りができるツールが台頭している今、face to faceや電話など、対面や声を使ったコミュニケーションが徐々に少なくなっています。

SNSやチャットツールでは声を聴かなくてもぽんぽんとやり取りが進んでいくため、人の話を最後まで聞けず、表面上の文字だけでの会話になってしまい、話の中身や本当の意図や思いが伝わらなくなる可能性があります。オーディオブックは聴くことが主ですから、話の内容を理解しようという意識が働き、聴く力を身につけられるようになります。

最後にもうひとつ、オーディオブックには子どもから大人まで、そして目が見えない人でも本の内容が分かるのが利点です。紙媒体や電子書籍であれば、耳が聞こえづらい・聞こえない人でも本を読み進められます。一方、点字本などがあるとはいえ、これまで目が見えづらい・見えない人は読みたい本を読めない事情もありました。

オーディオブックなら、書籍の内容を聴くことができるため、視覚障がい者や高齢者の人たちも書籍を楽しむことができます。Google Homeのようなスピーカーを使えば、一度に何人もが一緒に聴くこともできるので、音楽会のように読書会を開き、同じ時間を共有することも可能です。

こう考えると、オーディオブックには、単純なビジネスメソッドの習得だけではなく、人と人とのコミュニケーションに対する意識を高め、社会に対して優しいツールになるポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。

読むから聴くへ。オーディオブックには未来がある

テキストの読書が続けられない、積読になってしまう本が山のようにある、そんな人にとっても聞き流しながら気軽にインプットができるオーディオブックはおすすめです。「読書家になんてなれない……」そう思っている人こそ「耳で読む」読書家になれる可能性を秘めています。加えて、オーディオブックは人と人とのコミュニケーションを円滑にするツールともなりえます。あなたもオーディオブックを通して、さまざまな学びやスキルを身に着けてはいかがでしょうか。(提供:J.Score Style

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