金曜日の海外時間には、スペインで過去の汚職問題などからラホイ首相の不信任投票の可能性が取り沙汰されたり、複数のECB関係者が「利上げを示唆するにあたり今後は一段と慎重になる可能性がある」としたことからユーロ売りが強まりました。しかし、週末にイタリアの組閣で大統領が反ユーロ派の財務相就任を拒否したことから週明けの東京時間にはユーロが買い戻されています。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

先週は、アメリカの自動車関税問題や、米朝首脳会談の開催問題、さらにはイタリア、スペインの政治的混乱などを受けてリスク回避の動きで全般的な円買いが強まりました。週末の報道によれば、先週一旦はトランプ大統領が中止を発表した米朝首脳会談は、当初の予定であった6月12日にシンガポールで開催される可能性が浮上しています。開催の可能性が高まれば円が売り戻されると考えられ、今週の円相場は先週後半のような円高の流れにはならないと予想します。

109円付近でドル買い

金曜日は110円台での戻り売りを待ちましたが、成立しませんでした。現在の109円台前半は取引レンジの下限に近いと考え、109円付近での押し目買いをしたいとい考えます。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、米長期金利が低下して日経平均先物がやや下落したことから円買いが優勢となって、ドル円は109.30円台まで、ユーロ円は127.70円台まで、ユーロドルも1.1680台まで下落しました。しかし各国株価が反発すると、ドル円は109.50円台まで、ユーロ円は128.50円台まで、ユーロドルも1.1720台まで上昇しました。

NY時間にかけて「スペイン野党がラホイ首相の不信任投票に前向き」と報じられたことや、複数のECB関係者が「利上げを示唆するにあたり今後は一段と慎重になる可能性がある」としたことなどから欧州周辺国国債が急落する中独国債が買われ(利回り急低下)たことからユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.1640台まで、ユーロ円は127.10円台まで下落しました。この間ドル円は米長期金利が低下したことから109.10円台まで下落しています。

NY時間午後にかけては、米長期金利と日経平均先物が下げ止まったことから円が売り戻され、ドル円は109.50円台まで、ユーロ円は127.70円台まで反発しました。

週末に、イタリアで「五つ星運動」と「同盟」による組閣が行われましたが、マッタレッラ大統領が、財務相候補のサボナ氏の就任を拒否したことから暗礁に乗り上げています。週明け東京時間には、ユーロ反対派と見られるサボナ氏の財務相就任の可能性がなくなったとしてユーロの買い戻しが強まっている一方、一旦買われたドル円は反落しています。

今日の予定

今日はロンドン市場がスプリング・バンク・ホリデー、NY市場がメモリアル・デーでそれぞれ休場となります。また主要国の経済指標発表予定はありません。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp