昨日の海外時間には、NYダウが上昇幅を縮め、米長期金利が低下したことから円買いが優勢となりました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

今日明日の予定でG7サミットがカナダで開催されます。先日のG7財務相中央銀行総裁会議同様、アメリカの通商政策に対する他の国々からの批判が主な話題となると見られます。共同声明が採択されない可能性もあると見られています。

ドル円は、米長期金利と各国株価との相関が高い状態が続いていますので、G7で通商問題での対立が強調されてリスク回避が強まれば円高になると考えられますが、それほど深刻でない、という見方が広がってリスク回避が後退すれば円売りが優勢となると考えられます。

ポジションを決済して一旦様子見

金曜日に作った109.60円のドル買い円売りのポジションを109.80円で決裁しました。G7サミットでリスク回避が強まる可能性があることから一旦様子見とします。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、発表された独・4月製造業受注が弱い結果だったことから一旦ユーロ売りが強まりましたが、すぐにユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.1830台まで、ユーロ円は130.20円台まで上昇しました。この間ドル円は109.80円台まで下落したあと110.10円台まで反発しています。

NY時間にはいって、序盤に上昇したNYダウが上げ幅を縮める展開となると米長期金利が低下してリスク回避的な動きで円とドルが買われ、ドル円は109.40円台まで、ユーロ円は129.30円付近まで、ユーロドルも1.1800付近まで下落しました。NY時間引けにかけては米長期金利がやや反発する中円の売り戻しが優勢となって、ドル円は109.70円台まで、ユーロ円は129.60円付近まで反発しました。

東京時間にはいってからは、日経平均が海外時間の先物の下落幅を取り戻していることから円売りが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間にはG7サミットが開催されるほか、独・4月鉱工業生産、独・4月経常収支/貿易収支の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp