近年、耳にする機会も多くなった「フィンテック(Fintech)」という言葉。「聞いたことはあるけれど、いまいちよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。しかし、知らず知らずのうちにフィンテックサービスを利用している人は多いものです。今回は、“海外発”をキーワードに面白いサービスをピックアップしてみました。

ところでフィンテックサービスって何?

海外フィンテックサービス
(画像=Shutterstock)

フィンテックとは、「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を掛け合わせた造語で、テクノロジーを使って提供される金融サービスのことをいいます。言葉にするとわかりにくいのですが、スマートフォンやパソコンを使って支払いをしたり、投資を行ったりするのもフィンテックの一つで、お金に関するさまざまなサービスがテクノロジーの力でより利用しやすくなった現象をいいます。

日本でフィンテックという言葉が聞かれるようになったのは、2014年ごろとごく最近です。しかし、アメリカではリーマンショック以降の2008年ごろから急速にフィンテックサービスが浸透し、今では数多くのフィンテック企業が誕生しています。

海外発!注目のフィンテックサービス3選

予算から投資の管理まで!家計簿アプリ「mint(ミント)」

フィンテックサービスのなかでも2007年といち早く登場し、今なお高い評価を受けている個人資産管理ツールのmintは、家計簿アプリの元祖ともいえる存在です。

mintの特徴は、銀行口座情報やクレジットカード情報などと連携させ、口座を一括で管理できるという点です。クレジットカードを使っただけでその情報が自動的にmintに記録されるため、自分で入力する手間が省けます。401k(確定拠出年金)などの投資も一緒に管理でき、これまで家計簿が続かなかった人でも無理なく継続することができる便利なサービスです。

お誕生日には株をプレゼントしよう!株式投資サービス「STOCKPILE(ストックパイル)」

初心者にとっては敷居が高い株式投資。そんな先入観を払拭させる新しい資産運用サービスとして登場したのがSTOCKPILEです。

使い方はシンプルで、投資額を入力したあとに購入したい株式のカードを選ぶだけ。100円程度から購入できるため初心者でも気軽にはじめられるのが特徴です。また、ユニークな点は購入した株をプレゼントとして他人へ送れることです。幼いころから金融教育に力を入れているアメリカでは、子どもへの誕生日プレゼントとして株を贈ることもあるようです。

残念ながらこのサービスは日本では利用できませんが、今後、同様のサービスが日本でも展開されればグッと投資の世界が身近になるのではないでしょうか。

投資と融資をもっと身近に!ソーシャルレンディング「LendingClub(レンディングクラブ)」

お金を貸したい側とお金を借りたい側をオンライン上でマッチングする仲介サービスが、「ソーシャルレンディング」という形態です。これまでは融資希望者の与信調査等に多大な労力とコストを要していましたが、この分野にもフィンテックが浸透し、AIを駆使できるようになったことで、迅速かつ低コストでのマッチングが可能となりました。その最大手として知られているのが、アメリカのLendingClubです。資産運用したい個人投資家は融資する相手を直接、選ぶことができ、時代のニーズに合ったサービスとして大きく成長しました。

日本でも徐々にその名が知られてきているソーシャルレンディングですが、金融機関の在り方に大きな影響を与える存在として世界の注目を集めています。

より金融サービスを利用しやすく!ますます躍進するフィンテックの世界

フィンテックサービスは、国内外ともにますます勢いを増しています。テクノロジーのおかげで金融サービスがより身近になり、それをベースとした家計管理や投資、融資など、生活を豊かにするものが誰にでも利用できるのはうれしいことでしょう。今後のさらなるサービスの拡大に期待したいところです。

(提供:フィデリティ投信