自分に合った資産運用の方法を探すときに、どんなことを判断基準にしているでしょうか。「利益性」でしょうか。それとも「安全性」でしょうか。

実は、資産運用の方法を考える際は利益や安全のほかに、もう一つ重視したいことがあります。それが「金融リテラシー」です。

金融リテラシーはそれを身に付けることで、より自分に合った資産運用と家計管理が可能になります。ここからは金融リテラシーを考え、どのような方法でそれを身に付けることができるのか紹介しましょう。

金融リテラシーとは

金融リテラシー
(画像=Shutterstock)

「金融リテラシー」とは、「金融についての知識や情報を正しく理解でき、自分自身でお金の管理や運用、使い方についてより良い判断を下す能力」のことをいいます。

社会人として、自分のお金を自己判断で運用することは大切なことです。それは、より良い生活を送るうえでも重要なことといえるでしょう。

現在、日本に生きる一人一人がこの金融リテラシーを身に付け、お金についてより良い判断を下せるようになることが望ましいといわれます。なぜなら、金融リテラシーを身に付けることによって「儲かりますよ」「損しませんよ」といった目先の利益を強調した勧誘や、「必ず」「絶対」といった断定的なセールストークに惑わされず、自分の判断で「NO」と答えることができるようになるからです。

「この運用法はいい方法ですよ」と言われても、一人一人お金に対する価値観や運用方針は異なっていますから、金融リテラシーを身に付けることで「いい方法」という言葉に飛びつくことなく、本当に自分に合った方法を見定めることができます。それは「お金に対する判断力を磨く」ことなのです。

金融リテラシーの身に付け方と磨き方

金融リテラシーを身に付けるためには、金融知識を習得するだけでなく、日常生活の中でニュースや雑誌などの情報に目を光らせることや、健全な家計管理を習慣化することも大切です。

たとえば、家計の赤字をなくして黒字を生み出すことや、ライフプランを見据えた資金管理をすることも、金融リテラシーを身に付けることに繋がります。投資に関する情報を得たり、手数料について確認したり、投資商品を調べて投資判断することなども、金融リテラシーを身に付ける上で重要なことといえるでしょう。

つまり、お金に対しての情報や判断力、知識を手に入れ、日常生活の中で活かすことが大切です。それは、日常の中でお金の使い方や運用の練習を意識するということといえます。そして反復することにより、どんどん金融リテラシーが磨かれていくのです。

社会人に求められる金融リテラシー

金融リテラシーを磨く上で一点だけ気を付けなければならないことがあります。それは、年齢によって最低限、身に付けたい金融リテラシーが変わってくるという点です。

社会人の目安としては、「分散投資やリスクとリターンの理解、ライフプランに合った運用やローンの返済計画を立てることができる金融リテラシーを身に付ける」ことを目標としましょう。また、現在の自分には判断できないという場合には、相談できる適切な機関や窓口を把握しておくことも金融リテラシーに含まれます。

金融リテラシーはより良い生活にも繋がる知識

金融リテラシーを身に付けることは、より良い資産運用のためだけでなく、より良い生活を送るためにも重要なことです。資産運用では利益性や安全性を重視して投資方法を選ぶことも大切ですが、そこにもう一つお金に対する総合的なスキルともいえる「金融リテラシー」を追加して判断してみるといいでしょう。

お金は自分の人生に深く関わる事柄です。自分自身でより有効な判断ができるよう、金融リテラシーを磨いていきましょう。

(提供:フィデリティ投信