ZUU online上にて、『NET MONEY』2019年3月号より一部を特別公開!
若杉篤史 RAKAN RICERCA
帝国データバンク、金融情報サービスのフィスコを経て独立し、投資関連のコンテンツ
作成を手掛けるRAKAN RICERCAを設立。相場テーマの需給動向の検証、企業業績の
分析に強みを持つ。投資期間やテーマに沿った銘柄選別に定評。
インカムゲインにシフトする投資家が増加か
昨年の10月、12月の波乱相場によって痛手を負ってしまった個人投資家は非常に多いだろう。しばらくは、積極的にキャピタルゲインを狙うのが難しい局面が続くかもしれない。キャピタルゲインが狙いづらいとなれば、インカムゲイン狙いの投資家が増えるのではないか。手放しでは喜べないものの、全体相場の急落を背景に株価が急落し、配当利回りがその分高まっている銘柄が多い。また、短期ではなく長期スタンスで銘柄を選別する投資家が徐々に出てくる可能性もある。そう考えると、今は「高配当」に焦点を当てた銘柄選別が有効といえる。
長期的に「安定配当」、さらに「高配当」が期待できる銘柄を探す視点としては、①連続増配中の企業、②配当に対する方針が明確、あるいは特徴的な企業がいいだろう。
①は、連続増配の実績がある企業に加えて、今期予想を含めて連続増配が予想される企業のこと。この手の企業は、連続増配が長期間続いていればいるほど、企業側も連続増配を自社の価値として認識していると思われる。当然、そこには株主還元への意識の高さも垣間見える。ただし、この観点で銘柄を選定する際には、やはり業績の推移を注意深く見守ることが大切。業績が悪化して減配となれば、増配が途切れたときの株価への悪影響が大きいからだ。
②は、高配当までは期待できない銘柄もあるが、「安定配当度」に関しては非常に高いケースが多い。安値で仕込めれば長期保有で強みを発揮する銘柄だ。
ほかに、〝優秀〞な高配当銘柄のチェックポイントとしては、