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税理士にも専門がある

相続税・贈与税は素人には分かりにくいため、税理士に相談したい方もおおいのではないでしょうか。税理士であれば税務に関して詳しいため、素人が行うより納税額を減らせるのではと早とちりするかもしれません。しかし、税理士にも専門分野があります。税理士になるには、簿記論・財務諸表論の2科目は必須科目です。

しかし、所得税法・法人税法・相続税法・消費税法・酒税法・国税徴収法・住民税・事業税・固定資産税の9科目は(所得税法・法人税法から最低1科目、消費税法・酒税法から最高1科目、住民税・事業税から最高1科目と言う制約があるもの)3科目に合格すれば税理士として認められるため、全ての税理士が相続税等に詳しいわけではありません。

また、特定の専門分野を持っている人が多く、相続税法に合格していても相続税に関する業務経験が殆どない人、長い間、遺産相続に関する業務を行っていなかった人も少なくありません。専門外の税理士と言っても基本的な概念は理解しているはずですから、全く相談する価値がないわけではありませんが、少しでも納税額を減らそうと思っている人には、遺産相続を専門とする税理士をお勧めします。


企業を専門とする税理士

日本の税理士の多くは企業を専門としています。と言うのも、日本では一般的に源泉徴収が行われており、確定申告を行う人が少なく、高額な給与所得控除が認められる関係上、わざわざ確定申告を目的として税理士に依頼するのも損になる例が多いため、税理士に依頼する人が少なく、その結果、個人を専門とする税理士が少ない様です。

企業を専門としている税理士では、法人税・事業税・消費税等の企業に関する税目、及び、給与計算時の源泉徴収を得意としていても、それらと関係が薄い相続税・贈与税に関してはあまり勉強しておらず、むしろ企業としての決算、及び、取引・会計等の税務と密接する分野を得意としている人が多い様です。ですから、遺産相続を目的とする場合、企業を専門とする税理士に依頼するのは、あまり得策ではありません。