モントリオールが次のシリコンバレーと呼ばれる日は近い
「Breathe Life」の共同設立者が、なぜモントリオールがインシュアテック企業のスタートアップにとって良い場所なのかを語る。
ある生命保険流通テクノロジーのスタートアップが、マンハッタンの2,800ドル/月のワンベッドルームやカリフォルニア州マウンテンビューの3,000ドル/月のスタジオから遠く離れたところに根を下ろしつつある。
「Breathe Life」はケベック州の都市モントリオールに誕生しようとしている。モントリオール市では平均的なアパートの家賃が、約625ドル/月で『モントリオール・ガゼット』によると、寝室は2つありリビングルームもあるという。
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同社の最高経営責任者 (CEO) で共同設立者のイアン・ジェフリー氏は、「Shutterfly」や「McAfee」などの企業でマーケティングや経営戦略を担当してきた。
彼は最近のインタビューで、父親が保険会社で働いていたこともあり、保険会社の設立を支援したいと述べた。
さらに「世界に影響を与える有意義なことをしたい」とジェフリー氏と言及している。
ジェフリー氏によると別の会社の共同設立者は、父親が亡くなったときに、生命保険の給付金の影響を直接目にしたという。
Breathe Lifeは保険会社に対し適切な顧客を正確に見つけ出し、その顧客が保険金を受け取る傾向が最も強い時期と場所に到達するための実用的な方法を提供できるという。
「昼夜を問わずいつでも、人々は自宅から商品を購入している」と付け加えた。
ジェフリー氏はモントリオールで会社を設立することについても話している。
以下は、モントリオールでインシュアテック企業を設立する際の4つのポイントであり、インタビューやその他の情報源から引用している。
1.モントリオールには資金が豊富にある
モントリオールの「Diagram Ventures」は最近、Breathe Lifeが340万ドルのシード資金を調達するのを支援した。
Breathe LifeはDiagram Venturesの3回目の投資である。
2.モントリオールの資金の一部は保険会社から支援を受けている
Diagram Venturesは2017年1月に1900万ドルの資金を調達している。
さらに「Power Financial」は「Great-West Life Co.」の経営権を保有している。
「Portag3Ventures」は「La Capitale Insurance」や「Financial Group」、「SSQ Insurance」などの組織からも支援を受けている。
こうした提携によって、Breathe Lifeのような企業は生命保険会社のテクノロジーバイヤーに電子メールを返信させる可能性が平均以上に高まるかもしれない。
3.カナダの規制により保険商品に関するテストが容易になった
カナダにも厳格な生命保険監督制度があるが、Breathe Lifeは公式な審査を毎回経ることなくウェブサイトを変更できるため、新しいアプローチを試すのに役立つとジェフリー氏は言う。
4.モントリオールには優秀な技術者が多い
ハイテク企業はシリコンバレーやサンフランシスコのベイエリア、ニューヨーク、ボストンに移住する理由として、優秀な労働者へのアクセスを挙げることが多い。
しかし、不動産ブローカーのCBREはモントリオール市の生活費が非常に低いこともあり、ランクインしているどの市場でもテック系人材の平均賃金が最も低いと7月に報告している。
「U.S.News&World Report誌」によると、ウォータールー大学は世界で14番目に優れたコンピュータ科学プログラムを持っているという。
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