昨日はイースターマンデーで欧州市場が引き続き休場となったことから、NY時間に入ってもマーケットの動きは限定的で概ね静かな一日となりました。
そんななか、米国が日本など一部の国や地域に適用していたイラン産原油輸入禁止除外措置を5月上旬で打ち切る方針であると報じられたことからNY原油先物は約5か月半ぶりとなる水準まで上昇しました。この動きにカナダドルが買われカナダ円は83円後半へと値を戻したほか、米10年債利回りは2.58%台後半まで上昇しました。
また、大手機関投資家が2019年度投資計画を公表、オープン外債を増加させる方針であることを明らかにしましたが、マーケットへの影響はありませんでした。
今後の見通し
イースター休暇も終わり、今日以降マーケットは通常通りの動きを取り戻すものと期待されます。ドル円に関しては24、25日開催の日銀金融決定会合を皮切りに、26日からの日米首脳会談に先立って始まる日米閣僚級貿易協議、日米財務相会談、来週開催予定の米中通商協議などのイベントに加え、今週には公表されると見られている米財務省半期為替報告書と波乱材料に事欠かない状況です。ボラティリティが大きく低下したマーケットに目が慣れつつある中、ゴールデンウィーク前のポジション調整(特にクロス円)や駆け込みでの実需筋の動向等によっては大型連休入り前に思わぬ動きとなるかもしれません。
また先週木曜日、欧州圏の低調なPMIの結果を受け値を下げたユーロドルは、ユーロクロスの買いに支えられイースター休暇中に若干値を戻しつつあるものの、ポンドドル、豪ドルなどが依然対米ドルで弱含みに推移している流れやクロス円でのロングポジション解消の動きに鑑みると、休暇明けの海外勢が年初来安値を再び試しに行く可能性が高そうです。
クロス円での円売りポジション解消の動きと輸出先行を予想
週明けの昨日は小幅な値動きとなる中、112円にさえ届かなかったことから、112.15円でのショート戦略を変更、111.95円でショートメイクしました。利食いは111.30円付近、損切りは112.20円へと各々変更です。
今日の予定
本日はユーロ圏・4月消費者信頼感指数、米・4月リッチモンド連銀製造業景気指数と3月新築住宅販売件数の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。