ブロックチェーンの基盤システムを開発するインプット・アウトプットHK(IOHK)は4月17〜18日、米国フロリダ州マイアミビーチのマイアミビーチ・コンベンションセンターで、同社初となる総会イベント「IOHKサミット2019」を開催した。「カルダノ」として知られる仮想通貨と、暗号化された分散型台帳であるブロックチェーンの基盤技術を活用した新たなソリューションなどを含め、2020年までの開発、事業計画、ロードマップを発表した。

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写真: アメリカ・フロリダ州マイアミビーチのマイアミビーチ・コンベンションセンター

イベント初日には、同社CEO兼創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が「State of the nation(国家)」と題し、“第三世代”のブロックチェーン「カルダノ」、未来のビジョンに関する基調講演を実施した。

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写真: イベント前夜に会食を開き、アメリカ、イギリス、ザンビアなど多国籍なスタッフと夕食を囲み、「IOHKサミット2019」に対する意気込みを語ったIOHKのCEO兼 共同創設者のチャールズ・ホスキンソン氏

IOHKサミット2019では、ブロックチェーンや仮想通貨の最新動向や展望、今後の開発計画、パートナーとの連携、発展途上国で先進技術となるブロックチェーンを活用するメリットを紹介した。

モンゴルの外務大臣、グルジアなどの政府関係者含め、30以上の講演、パネルディスカッション、ワークショップを予定している。講演者など含め、世界各地から約700人が参加。また、1960年代に結成したアメリカの人気ロックバンド「スティーヴ・ミラー・バンド(Steve Miller Band)」もライブパフォーマンスを行うなど、世界から集まった来場者に向けたエンターテインメントも準備した。

仮想通貨にはビットコインを筆頭に1,000を超える銘柄がある。起業家であり、数学者でもあるチャールズ・ホスキンソン氏は、多くの仮想通貨の中でも中心的存在として位置づけられているイーサリアムを開発したことで知られ、現在はIOHKで、4月18日現在の時価総額ベースで10位前後に位置するカルダノの構築に注力している。2015年にIOHKを香港で設立、ブロックチェーンの基盤技術を応用する研究開発を実施している。

IOHKは長期的な視点で、数学者や科学者たちが独自開発したカルダノのブロックチェーンの基盤をオープンソースとして公開。改ざんが困難というブロックチェーンの特性を用いて、貧困層のビジネス支援や低価格の送金サービスの提供など、ブロックチェーンを介して世界に役立つインフラの構築を社会的なミッションとして活動している。

このように、ブロックチェーンはいまや仮想通貨の基盤にはとどまらず、さまざまな業種の中核技術として採用する実験が始まっています。土地登記などの資産管理や投票などの公共、決済などの金融系や医療、農業、IoT(Internet of Things)などさまざまです。

一方、日本では2018年のコインチェックの仮想通貨流出事件、今週は日本銀行出身の神田潤一氏が率いるマネーフォワード社が仮想通貨事業の参入を“延期”、事実上、「撤退した」など、仮想通貨から始まり、同時に基盤となるブロックチェーンに対する悲観的なイメージが広がっている傾向を止めきれていない。IOHKもそれに対して「仮想通貨やその基盤技術であるブロックチェーンも悲観的に見られている。日本だけでない。世界中どこも同じ」と認識しているという。

そんな中で開催したのが、同社初の総会であるIOHKサミット2019。IOHKがストイックに開発を続けるブロックチェーンが、どのように世界を変革していくのかについての展望に期待が集まっており、次のようなテーマを設定した。

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国の政策がどのようにフィンテックの新世代への道を開き、ブロックチェーンと仮想通貨の可能性を最大化させるかをテーマにする「ブロックチェーンおよび仮想通貨と法律」、スマートコントラクトの標準化がどのように金融の旧世界と新世界のギャップを埋めていくかに注目する「ブロックチェーンと金融」、この先進技術が世界中のコミュニティに、特に発展途上国にどのように利益をもたらすかを論じる「発展途上国におけるブロックチェーン:」、次世代のソーシャルネットワークがどのようにデータを持つ巨大企業の在り方を破壊していくかにふれる「ソーシャルネットワークの未来」などだ。

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写真: アメリカ・フロリダ州のマイアミビーチ

文・J PRIME編集部

(提供:JPRIME


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