4月26日、ドラッグストアチェーン大手のマツモトキヨシホールディングス(以下、マツキヨ) <3088> とココカラファイン(以下、ココカラ) <3098> が資本業務提携に関する検討及び協議を開始したことを発表した。実現すればドラッグストア業界最大となる売上1兆円規模のグループが誕生することになる。
後段で詳述するが、ドラッグストアは市場規模で百貨店と肩を並べ、売上の伸び率ではコンビニエンスストアやスーパーマーケットを上回る業界に成長している。そうした中、マツキヨは2015年度まで22年間にわたり売上ベースで「業界首位」に君臨していたが、他社との競争が激化する中で2018年度には同4位に後退していた。
注目されるのは株式市場の反応である。今回のココカラとの資本業務提携は「首位奪回」を視野に入れたものとなるが、株価の反応はいま一つで、むしろこの1ヵ月は下げトレンドを余儀なくされている。実はマツキヨに限らず、株価が強材料に反応しないケースは決して珍しいことではない。今回は「マツキヨの逆襲」にもかかわらず株価が反応しなかった背景について考えてみたい。