脳の特性をうまく使って、男女のすれ違いを0にする

共感,女性社員に嫌われない技術
(画像=THE21オンライン)

「報告が長い、しかも結論が見えない」「いつの間にか会話の地雷を踏んで嫌われる」……。女性部下や同僚とのやりとりに頭を悩ませる男性は多いだろう。しかし「脳の違い」を知れば、たちまちその壁は乗り越えられる。脳機能論のエキスパート・黒川伊保子氏に「女性から好かれ、女性に活躍してもらう」ために女性の心を動かすコミュニケーション術をうかがった。

「男性脳」は問題解決を「女性脳」は共感を重視

男性が「なぜそこで怒る?」と戸惑い、女性は「なぜわかってくれないの?」と苛立つ──そんなギャップの原因は、「男性脳」と「女性脳」の違いにあります。

男性脳・女性脳とは、「情報処理時に脳内で走る電気信号の、典型的な2パターン」のこと。

男性=全員男性脳、女性=全員女性脳というわけではありませんし、一人の脳の中でも両パターンを行き来することはあります。

しかし男女間でギャップが起こるときは、総じてこの「二つの典型」がぶつかり合っているのです。では、その典型とはどのようなものでしょうか。

男性脳の情報処理は俯瞰力に長け、素早く状況を把握して問題解決を図ろうとする方向性を持ちます。人類史の大半において「狩り」をしてきた性ならではの特徴です。

一方、女性脳は物事の細部や推移を認識する能力が高く、共感を求める特性がある。男性が狩りに出ている間、女性同士集まって一緒に子供を育てる、という環境下では密なコミュニケーションと助け合いが必須。

「共感」はいわば命綱だったのです。

つまり男女のギャップは、問題解決脳と共感脳のすれ違いと言えます。男性が女性から悩みを打ち明けられ、「じゃ、こうしたら」と解決策を示したら、「聞いてほしかっただけよ」と怒られるのはそのせいです。

ここはまず「そうか、辛いねえ」と、共感を示すことが必要なのです。