親や配偶者を介護することは、身体や感情だけでなく、金銭的にも多くの点で介護者にダメージを与える。実際、それは彼らのキャリアそのものを妨げる可能性がある。

GAO(米・政府説明責任局=Government Accountability Office)の報告書によると、働いている親や配偶者の介護者の約68%が、愛する人を介護するために、仕事に対して八つの異なる影響のうちの少なくとも一つを受けていると述べている。

この報告書は、2015年の全米介護者連合とAARPが後援した研究「Caregiving in the US」のデータを基にしており、働く介護者の半数以上 (56%) が、介護上の責任を果たすために、遅刻したり、早退したり、日中に休暇を取らなければならなかったと述べている。

16%が休職 6%が失業

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(画像=PIXTA)

しかし、介護の効果はそれよりはるかに大きく、職場から完全に追い出された人もいた。

親や配偶者の介護者の17%が、フルタイムからパートタイムへの移行や勤務時間の短縮を迫られている一方で、16%が休職していると回答した。6%が職場で自分の成績や出席について警告されていた。6%が完全に仕事をやめ、6%が早期退職した。5パーセントが昇進を辞退し、3%が仕事の利益を失った。

職場では、配偶者の介護者は親の介護者よりも困難であり、配偶者の介護者の81%が八つの仕事のうちの一つ以上の影響を受けていると回答したのに対し、親の介護者では65%であった。例えば、フルタイムからパートタイムに転職したり、勤務時間を短縮したりした介護者では、配偶者介護者の29%がそうしなければならないと答えたのに対し、親介護者では15%であった。

同報告書によると、以前の調査では、一部の高齢労働者は「専門的または個人的な理由で退職することを強制されたと感じ、退職に近づいている個人が、介護の責任を含む、彼らが予期しなかった理由で退職しなければならないことがしばしばあると感じた」と指摘しており、失業する高齢労働者は最終的に退職所得が減少する可能性があり、当初意図していた(給付額の減額)よりも前に社会保障給付を請求しなければならず、退職後の貯蓄が実際に底をついていると付け加えている。

介護によるもう一つのハンディキャップは、介護を行った59歳~66歳の配偶者は、配偶者を介護していない同年齢の既婚者と比較して年間労働時間が約20%減少したことにある。

—家族介護は長期的な仕事:ThinkAdvisorのレポートをご覧ください。

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Marlene Satter