「○○○○投信って買っても大丈夫ですか?」--。筆者が主宰しているFund Garage(ファンドガレージ)の会員から寄せられる多くの質問の一つだ。
そんな時はまず「なぜその投信が良いと思ったのですか?」と聞き返すことにしている。その答えを聞いて、その投資家本人に、明確な投資判断理由がある場合は、「買っても大丈夫だと思いますよ」とお答えし、念のために買う前に確認しておいて欲しいポイントと、購入後のフォローすべきポイントなどをアドバイスする。
クルマ選びの時も投資信託も同じで、選択理由は何であれ、「気に入った」と思って買うからこそ、運用結果に対して自分で責任が持てる。だが残念ながらそうしたケースは少ない。多くの場合「○○○○投信って人気があると聞いた」とか、「△△銀行/証券の営業マンに『皆さん買っていますよ』と勧められた」というような理由で決めていることがほとんどだ。
ただそれは仕方ないことだとも思う。前回、投資信託のカタログとも言える「5種の神器」を取り上げたが、それを読み込むのは容易ではない。だからこそ営業マンやアドバイザーが付き添う必要性があるのだが、残念ながら彼らのベクトルは顧客のベクトルとは必ずしも一致していない。
人気の投信をまとめて悪く言うつもりはないが、人気の投信であっても買うまえにすべきことがある。
なぜその投信が人気があるのか見極める
最初に考えるべきは、「なぜその投信が人気なのか?」ということだ。