帝国データバンク
(画像=PIXTA)

輸出先、「アジア」が8割超でトップ
~ 国別では「中国」が最高 ~

はじめに

近年、人口減少にともなう国内市場の縮小が予想されるなか、企業規模を問わず海外マーケットに活路を求めるケースが相次いでいる。2019年に発効した日EU・EPAのほか、世界有数の貿易圏を構成するTPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)など、世界最大規模の貿易圏に日本が参加することで、日本企業にとって海外輸出の機会は増えつつある。

他方、米国をはじめとした保護貿易主義的な動きの広がりや英国のEU離脱、中国経済の動向や韓国向け輸出管理の厳格化など、日本を取り巻く輸出環境は変化の兆しを見せており、貿易政策に対する先行きの不透明感が強まっている。

帝国データバンクは、保有するデータベースから判明した製品やサービスを直接・間接的な輸出を行う山梨県内企業全143社のうち、取引先企業の所在地などから具体的な輸出先国・地域が判明した48社を対象に分析・集計した。

■各種地理的区分は、国際連合及び外務省ほかの世界地理区分を参考に分類・集計している

調査結果

1 輸出地域として最も割合が高かったのは「アジア」(85.4%)で、全輸出企業のうち8割超がアジア地域を対象としていた。以下、「欧州」(27.1%)、「北米」(25.0%)、「中東」(2.1%)の順であった

2 国・地域別では、「中国」が最も多く43.8%。以下、「米国」(25.0%)、「韓国」(18.8%)、「香港」「台湾」(各14.6%)、「ロシア」「ドイツ」「タイ」(各8.3%)の順であった。上位15のうちアジア域内の国・地域は7であった