(本記事は、敷田憲司・徳井ちひろの著書『KPI・目標必達のコンテンツマーケティング 成功の最新メソッド』エムディエヌコーポレーション2019年10月1日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

コンテンツマーケティングとは

02
(画像=KPI・目標必達のコンテンツマーケティング 成功の最新メソッド)

コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値のある情報を提供することによって、見込み顧客とコミュニケーションを取り、購買までつなげるためのマーケティング手法です。

企業側が伝えたい情報を一方的に発信する従来の広告手法とは異なり、ニーズが明確化できていない潜在的な層に対して広く接触する「認知拡大」と、コンテンツを通して関係構築・ファン化させる「顧客育成」の効果が期待できます。

01 コンテンツマーケティングのイメージ
(画像=KPI・目標必達のコンテンツマーケティング 成功の最新メソッド)

マーケティングとしてのコンテンツマーケティング

はじめに話した「ブログを更新すること」、「SEO用の記事のこと」、「SNSでバズる記事のこと」。これらは、“コンテンツマーケティングというマーケティング施策の一部”という意味ではすべて正解です。ただし、単体をひたすら実行しているだけでは、本当の意味でコンテンツマーケティングを実践しているとは言えません。

ブログ更新=コンテンツマーケティングではない

筆者はほぼ毎月、コンテンツマーケティングに関するセミナーで講師として登壇しているのですが、その際「コンテンツマーケティングを実践されている方はいますか?」と聞くと、半数以上の方が挙手されます。そして、「成果に満足している方だけ手を上げ続けてください」と続けると、大半の手が下がります。

よくよく話を聞いてみると、「ブログを更新しています」、「読者にとって有益なコラムを更新しています」という方がほとんどなのですが、ただ単純にブログやコラムを更新することは、本質的なコンテンツマーケティングではありません。

きっと、ブログの更新によって流入は増えるでしょう。しかし、その先にあるはずのお問い合わせや商品購入までを考えると、「広く認知拡大するためのコンテンツ」、「見込み顧客の課題意識を認識させるためのコンテンツ」、「商品を売り込むためのコンテンツ」など、顧客を育成していくという目線で、全体的にコンテンツ設計をしていく必要があります。

コンテンツSEOとの違い

先ほどの話ともつながっているのですが、多くの方が実践して「コンテンツマーケティング」だと認識しているものは、「コンテンツSEO」だったりします。コンテンツSEOとは、特定のキーワードで上位表示するためのコンテンツを作り、潜在層の集客をするための施策です。

コンテンツマーケティングの一要素ではありますが、コンテンツSEOだけに注力してしまうと、「集客はできているけれど、成果が出ない」という状況に陥ります。多くの方が「コンテンツマーケティングを実施したけれど、成果が出ない」、「コンテンツマーケティングは、CVにつながりづらい」と考える理由の大半は、この誤解によるものが大きいのではないでしょうか。

SNSでバズるコンテンツにとらわれすぎない
SNSで拡散され、一気に流入が増える。いわゆる“バズる”コンテンツを作ることをコンテンツマーケティングだと認識している方もいます。これも、コンテンツSEOと同様に、コンテンツマーケティングの一要素であり、すべてではありません。バズるコンテンツは、企画にかなりの労力を要しますし、必ずしも意図した拡散数になるとも限りません。一気に流入が集まる反面、流行りが終われば流入もなくなるので、バズるコンテンツだけにとらわれすぎないようにしましょう。

CVとは
CVとは、conversion(コンバージョン)の略で、Webサイトにおけるゴール地点のことです。資料請求や問い合わせ、商品購入など、WebサイトによってCVの設定は異なります。

KPI・目標必達のコンテンツマーケティング 成功の最新メソッド
敷田憲司(しきだ・けんじ)
Webマーケティング専門コンサルタント。大学卒業後、メガバンクのシステム部に9年以上常駐し、後に大手SEO会社に転職して独立。コンテンツの企画・作成も手掛け、ライター業もこなす。
徳井ちひろ(とくい・ちひろ)
大学卒業後、新卒としてディーエムソリューションズへ入社。トップセールスとして営業をこなし、3年目にはマーケティング担当に抜擢され、自社メディアの運営や、展示会・セミナーの運営、リスティング広告の運用、MA・SFAを使ったリードナーチャリングなどのマーケティング分野に尽力。2019年にMA「SATORI」のエヴァンジェリストに選出される。オウンドメディアの流入を3倍、リード数を10倍にするなどの成果を上げ、多くのメディアで取材されている。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます