電車やカフェなどでスマホやパソコンを使うとき、接続するWi-Fiを選ぶ画面が自動表示されることがよくあります。このとき、自分の「Wi-Fiの名称」をきちんと管理しておかないと、情報漏洩のリスクがあることをご存じでしょうか。出先だけでなく、集合住宅などで個人のWi-Fiを利用する場合でも、Wi-Fi名から個人情報が特定される恐れがあるのです。今回は、必ずやっておきたいWi-Fiの名前変更について、おすすめの名前なども含めながら概説します。

Wi-Fiの表示名を変更したほうがよい理由

Wi-Fi,名前変更,おすすめ
(画像=PIXTA)

インターネットを使うとき、モバイルルーターやスマホのテザリング機能を使って、Wi-Fi接続をするケースがあります。有線LANのように回線工事や費用もかからないため、特に近年では、手軽なモバイルルーターは出先用だけでなく個人宅用としても人気です。

このWi-Fiにはそれぞれ名称がついており、SSID名・ネットワーク名とも呼ばれます。モバイルルーターやテザリング機能付きのスマートフォンを買ったら、まずはこれを変更しておく作業が必要です。理由は、Wi-Fiの名称は、その受信圏内にいる人なら誰でも見えてしまうからです。

このようなWi-Fiのセキュリティ設定は非常に重要で、パスワードをかけているからといって安心してはいけません。Wi-Fi名だけでも個人情報を特定されたり、ウィルスを送り込まれたりといったリスクがあるからです。

こんなWi-FiのネーミングはNG

名前や住所などの個人情報

基本的に「Wi-Fi名」というのはその回線を使える圏内にいる人全員に表示されるため、個人名や自宅の部屋番号、電話番号などを入れてしまうと、大切な個人情報が周囲に垂れ流しになってしまいます。スマートフォンやモバイルルーターに限らず、自宅に設置した無線LANルーターの場合も、「リビング」「子ども部屋」などの設置場所を明記してしまうと、集合住宅などの場合は悪用される危険があるので注意しましょう。

会社の名前

企業で契約しているモバイルルーターなどは、Wi-Fi名に企業名が入っていることが意外と多くあります。これがじつは非常に危険で、電車の中などでうっかりモバイルルーターをONにした場合、近くにいる人がその企業名を目にすることになるのです。

たとえ、パスワードをかけていて接続できないとしても、企業名が表示されることで「〇〇社の人が近くにいる!」などと察知されるでしょう。

初期設定をそのまま利用するのは危険

たとえば、スマホのテザリング機能を使うと、初期設定のWi-Fi名が「〇〇(個人名)のiPhone」などとなっていることがあります。たとえば、電車移動中にちょっとテザリングでPCを開こうかな?なんて思ったとき、初期設定のままでは周囲にフルネームを開示することになります。

ほかにも、ルーターのメーカー名や、品番を特定できるような定型の文字列が含まれていることが多く、これらは特定の材料になってしまいます。パスワードも同じですが、「初期設定のまま」というのはセキュリティ上危険なのでおすすめしません。

Wi-Fiの表示名を変える方法

Wi-Fi名(SSID名)を変更する手順は、メーカーや機種によって設定方法が異なります。 たとえば、モバイルルーター「WiMAX W04」の場合は、本体ホーム画面から「設定」→「情報」→「SSID情報」と進むと、SSIDとパスワードを変更できます。

また、同じWiMAXでも機種によっては本体からは操作不可のものもあり、たとえば「W06」などはパソコンなどから「Speed Wi-Fi NEXT設定ツール」にアクセスして変更する仕様になっています。

iPhoneのテザリング機能については、「設定」→「一般」→「情報」でiPhoneの名前を変更することでテザリングの表示名も変更できます。詳しくは取り扱いマニュアルなどを参照し、最初に変更してしまいましょう。

思わずクスっと笑ってしまう面白い名前も

では、一体どんな名前にしたらよいのでしょうか。おすすめは、個人情報を含まない「意味のない文字列」です。英数字だけでなく、日本語も設定できるので、なかには「つながLAN」「無銭LAN」「応仁のLAN」などというユニークな名称を付ける人もいるのだとか。

また、趣味から連想するのもよいでしょう。たとえば名車「ランボルギーニ(正:LAMBORGHINI)」と引っかけた「LANborghini」など、見た人がクスっと笑ってしまうようなユニークな名称をつけるのも楽しいかもしれませんね。

Wi-Fiのセキュリティを軽視してはいけない

Wi-Fi接続には、通常はパスワードを設定します。このパスワード管理ももちろん重要なのですが、それと同じくらい「Wi-Fiの名称」にも気を配るべきです。これは意外と見落としがちで、たとえば出先で接続先を探すと、意外と個人情報をさらしている人がいます。また、Wi-Fiの名称とパスワードを同じにするのは非常に危険なので絶対やめましょう。

出先でも自宅でも、Wi-Fi管理には注意を払うことが大切です。スマートフォンのテザリング機能は必要な時以外はオフにしておき、個人情報などの大事な情報は通信経路に流出させないなど、日頃からの意識が身を守ることにつながるでしょう。

文・木村茉衣(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法