(本記事は、中村博氏の著書『副業を成功させる45の習慣─「好き」と「得意」を生かして月30万円稼ぐ』合同フォレストの中から一部を抜粋・編集しています)

スムーズな契約獲得には、話す順番とメンタルが重要

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(画像=Michelle Patrick/Shutterstock.com)

契約を取れない人は、一生懸命に自分の商品やサービスの「説明」ばかりやっている。そんなことを言われたらどう感じますか?

本当に売れない人(契約が取れない人)に限って、どの業種でも一生懸命に商品やサービスの説明ばかりしています。なぜこのような人が多いのでしょうか。

それは「人の心を一切理解していない」からです。さらに言えば、「人の心を動かす」という部分を意識していないからです。人が行動を起こす流れとは、

感情(心)→思考(イメージ)→行動→結果

となっています。

これは、世界中どんな人でも一緒ですから、人の心が動かない説明をして、まったく契約が取れないのは当たり前のことなのです。人が何かを購入するときは、

「感情でほしいと感じ、ロジックで納得する」

ここなのです。どんなに説明をしても説明はロジックですので、人の心が動かない限り、ほしいとはなりません。これは心理学の「甘いレモンの法則」で説明もされていることですので、昔から一緒ということです。

甘いレモンの法則とは、自分が持っているレモンを甘いと思い込もうとすること、つまり自分で自分を納得させるためにいろいろなロジックを考えることです。

たとえば、「ほしい」という感情が起これば、今必要のないものであっても「ご褒美だから買おう」などと「ほしい」気持ちを満たすためのロジックを自分自身で作りだします。

一方、「ほしくない」という感情が起これば、「自分には合わない」「今は買う時期ではない」などと「ほしくない」気持ちを満たすためのロジックを自分自身で作り出します。

実例で説明します。たとえばダイエットをしているのに、ついケーキを食べてしまった。本当は食べるべきではないという事実を無視して、つい食べてしまうということです。こんなときに「今日は頑張ったご褒美だから」と自分を納得させています。

解説すると「心(感情)でケーキを食べたい」と感じてしまい、「ロジックで納得させる理由を考えた」ということなのです。ということは、人の心に「ほしい」と感じてもらえさえすれば、どんな商品やサービスでも売れてしまうということです。

そのためには、人に話す(伝える)順番とあなたのメンタル状態が重要です。あなたのメンタル状態とは「絶対に契約が取れる」という状態です。つまり、自信がある状態ということです。売れるか売れないか不安なメンタル状態では、ほとんど契約が取れませんので、良いメンタル状態でいることが大切です。

また、人の心を動かし、「ほしい」と感じてもらうためには、お客様の抱える問題をあなたの商品サービスを通じて解決できると思ってもらうことが大切です。そのためには、次の順番で話すことがとても重要です。これができたら、契約をしていただくことは、さほど難しいことではありません。

(1)お客様の状況を詳しく聞く(抱える問題・今の生活状況の聞き取り)
→感情で「ほしい」と感じてもらう

(2)お客様の理想の状態を聞く(問題を解決した状況の聞き取り)
→感情で「ほしい」と感じてもらう

(3)解決するために必要なプラン説明(商品・サービスの説明)
→ロジックで納得してもらう

「(1)お客様の状況を詳しく聞く」ことで、お客様の感情はマイナスに動きます。「(2)お客様の理想の状態を聞く」ことで、お客様の感情はプラスに動きます。ここでお客様の心は「ほしい」と感じてきます。しかし、どんなにほしいと感じても、何があったらそれが叶うのかがお客様には分かりません。

そのために「(3)解決するために必要なプラン説明」を行うということです。たったその流れだけで、お客様の感情でほしいと感じ、ロジックで納得するという状態を作り出すことができます。

しかし、ここであなたが「売れるかどうか自信がない」というメンタル状態では、その不安な状態がお客様に伝わってしまうため、お客様も「本当にこの人、大丈夫なの?」と疑問を持ってしまいます。それだけ、あなたのメンタル状態が重要だということです。

契約後のフォローを徹底して行う

せっかく契約が取れてもフォローを一切しない。そんな方もたまにいます。しかし、それでは大きな問題が起こることがあります。たとえば、

・入金されないでキャンセルになる
・購入者のモチベーションが下がってしまい、キャンセルになる

このようなことが当たり前のように起こります。

ですので、契約を取った後は、支払いについて次のようなフォローをしましょう。

・すぐに支払先(銀行口座番号・ペイパル等電子決済サービスの決済URL)を知らせる
・支払いに関する詳細(分割or一括、支払い期日等)を知らせる
・契約時に入金期限を決め、知らせておく

入金されないでキャンセルになるというのは、多くの場合、入金先が不明確である、入金に関する連絡が遅い、入金で不明点があったときの対応が悪いなど、本当にささいなことに原因があるものです。

また、購入者のモチベーションが下がってしまうことによるキャンセルには、いろいろなパターンがあります。代表的なものには次のようなものがあります。

(1)本当に契約して良かったのかと疑問を持ってしまう
(2)他の人のほうが良かったかもしれないと思ってしまう
(3)契約後フォローが何もないので、本当にこの人で良かったのかと不安になる
(4)周りの人から「なぜ契約をしたの?」と言われてしまい、不安になる

お客様は契約した後でも常に不安になっているものです。その不安は早く払拭していく必要があります。そのために、どのようなフォローをしていくのかを本気で考えていきましょう。まず考えるべきなのは、

「あなた自身が何かの契約をした際に、その後どのような不安が出てくるのか」

ということです。その不安を払拭するために、どんなフォローがあれば安心するのかをお客様の立場で考えてみると分かりやすいです。

フォローを行うためのツールとしては、「メール」「LINE」などが使いやすく、その他にも「Facebook」の「メッセンジャー」でも良いでしょう。とにかく、個別でサポートできるツールを選びましょう。どんなささいな質問でも真っ先に送ってくれる関係性がとても重要になります。

以前私の受講生で、契約はいつも取れるのに、キャンセルが80%を超えるという女性がいました。どのようにフォローをしているのかを確認していった結果、フォローは一切していなかったということが判明しました。

そこで、一からフォローの方法を見直ししていった結果、契約後のキャンセルは1%ほどまでに下がったのです。どれだけフォローが重要なのかがお分かりいただけると思います。

また、フォローは不安の払拭だけをしたらいいわけではありません。というのも、人の不安を払拭しても、プラスマイナスゼロにはなってもプラスにはならないからです。

ここで大切なのは「安心感+期待感」です。あなたの商品やサービスを購入していった結果、どのように自分の生活が変わるのかなどの、期待感を高めるためのフォローをしていく必要もあります。

たとえば、「宿題を渡す」ことです。ただし、あまり難しすぎる宿題は逆効果になる可能性もありますので、購入者のレベルを理解して宿題を用意するといいでしょう。

もちろん、宿題が終わったら送っていただき、そこで評価をしていくなどのフォローも必要です。宿題のやり方が分からない方には、動画で説明を入れてあげると、より親切になります。

このように、ちょっとしたフォローが契約後のキャンセル防止につながりますので、ぜひあなたのお客様にあったフォローを考えてみてください。

副業を成功させる45の習慣─「好き」と「得意」を生かして月30万円稼ぐ
中村博(なかむら・ひろし)
集客・売上アップコンサルタント、中村式心理学マーケティング塾長、アクトドリームサポート合同会社代表。自動車業界や小売業界を経て、2011年に集客・売上アップコンサルタントとして開業。2014年に伸び悩むビジネスマンを対象に「中村式心理学マーケティング講座」を開始。国内外問わず累計4000名以上の受講生を指導するほか、企業や学生、経営者向けのセミナーも好評で、根強いファンに支えられている。 著書には、『誰でも年収1000万円! 稼げるコーチ・カウンセラーになる方法』(日本実業出版社、2014年)他2冊がある。

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