テストステロンという言葉をご存じでしょうか。単純に言えば、男性ホルモンのことで、年齢とともに低下するといわれています。テストステロンが不足すると、筋肉量が落ち、体力が落ちていくといい、つまるところ、「もう年だなあ」などと加齢を実感することにつながると言えます。人生100年時代を迎えるにあたり、気になるキーワードです。

作家の村上龍さんは、赤い色を身に着けたりすると、テストステロンが増加すると話しています。衣服のみならず、自動車でも赤のフェラーリに乗ったりするといいとのこと。ともかく、「男らしさ」をとテストステロンを結び付けて考える人が少なからずいることは注目です。

テストステロンというと横文字の難しい印象もありますが、増やすための方法としては、意外と身近で取り組みやすいものです。専門家によると、男性の場合、大半のテストステロンはコレステロールを原料として睾丸(精巣)の中でつくられています。分泌量は脳が制御しています。

原料はコレステロールということですので、バランスの取れた食生活と運動、睡眠、ストレスフリーな生活がベースになるのは間違いありません。コレステロールを摂取するとなると、同時に運動をしなければ太ります。また、過剰摂取は疾患や肥満などにもつながり、肥満はテストステロンの分泌を減らすため逆効果です。

増やし方を見てみると、中心となるのは筋トレです。特に、筋肉量の多い太ももを鍛えるスクワットなどが手軽な方法のようです。米国のユタ大学は、スポーツ観戦がいいという研究結果を発表しています。実際に試合で戦っている選手と連動し、ひいきのチームが勝つとテストステロンの分泌量が2割増えるとのこと。ただし、負けると2割下がるそうなので、リスクがありますね。

質の良い脂肪を摂取することも重要です。特に、オメガ3脂肪酸を含む脂肪が良いそうです。オメガ3脂肪酸は脂肪分の多い魚に多く含まれ、身体にたんぱく質を留める機能があります。

そのほか、『「男性医学の父」が教える 最強の体調管理―――テストステロンがすべてを解決する!』では、テストステロンを高める習慣として、熱めのお風呂、1日30分程度の少し汗ばむくらいの運動、肉、ニンニク、タマネギを意識して食べること、充分な睡眠を挙げています。ここでも、「筋トレこそ最強。テストステロンと成長ホルモンを増強する」としており、やはりテストステロン増加の基本は筋トレであると言えそうです。

内側からつくる活力

テストステロン,人生100年時代
(画像=GrAl/Shutterstock.com)

テストステロンの値が高くなると、不思議と自信満々に振る舞えるようになるといわれます。逆に、テストステロンの減少と「うつ」との関係を指摘する研究結果も多くあります。この性質を利用して、中年以降の男性が「自分戦略」を立てるというのも面白いかもしれません。

シナリオとしては、テストステロンの増加を図りながら、同時にダイエットなどによるカラダ改革を実行。外側への自信を維持しながら、それを仕事や遊びでの積極的な行動へとつなげていくという流れでしょう。行動することで得られる人間関係の好転や新たな体験などにより、内側からも自信がみなぎるようになり、「中年の危機」(中年期特有の心理的危機)とは無縁の生活へと軌道を修正できます。

ちなみに、村上龍さんは「この年になって赤を身に着けるのはトランクスだけ」と話しています。『カンブリア宮殿』の女性スタッフに薦められて収録日に身に着けたところ、根拠のない自信が生まれたそうです。

食生活とトレーニングだけでなく、心理面もかなり絡み合うという意味で、テストステロンというキーワードに、一度取り組んでみると面白いかもしれません。(提供:JPRIME


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