(本記事は、山田 実希憲氏の著書『年収が上がる転職 下がる転職』すばる舎の中から一部を抜粋・編集しています)
「未来の自分」を明確にしておこう
近い将来の自分が見えているか
- 「10年後、どうなっていたいですか?」
今、この質問を投げかけられたら、あなたはどう答えますか?その時に何をしている自分を想像するでしょうか。
家族のことを思い浮かべる人、仕事をしていないリタイア生活を思う人もいるかもしれません。
あるいは、今と変わらないでほしいという人もいるかもしれません。
人生100年時代と言われる中で、いつまで自分が働くかというのは大きなテーマになってきました。
健康的に生活できる期間が長くなること自体は、決して暗い話ではないはずですが、長生きするのは大変だという話題も見聞きするようになりました。
現実問題として、働かずに生活を続けていくための経済力を持つ難しさを感じる人は多いのではないでしょうか。
終身雇用と年功序列の制度の中で、ひとつの会社の組織ピラミッドを登っていくキャリアが当たり前であった時代、10年後の想像というのは10年後に部長になるといった「出世する」という言葉で表現ができました。
しかし、一社で勤め上げる以外の選択肢が増え、逆に会社の平均寿命は23 ・5年と言われる今の時代、およそ平均的なビジネスパーソンは2社以上でキャリアを構築していくことになり、定年が60歳、65歳……と、とにかく働く期間が長くなりました。
そうなると役職でキャリアを語るというよりは、自分が何をスキルとして仕事に向き合って、満足いく対価を得ているかということになります。
スキルを磨いてスペシャリストを目指すというキャリアもあるでしょうし、例えば英語×法人営業のようにスキルを掛け合わせていく生き方もあると思います。
いずれにせよ、先がわからないからこそ、自らが仕事を選択していけるように自分を知ることがポイントになります。
10年先のイメージが遠すぎるようであれば、3年後にどうありたいか、5年後にどうありたいか、中期的なイメージを考えてみると少し具体的になってきます。
また、こういったキャリアイメージを時々振り返りながら、想定との違いを調整していくことを、私は「キャリアのチューニング」と表現しています。
今後のキャリア構築にあたって、自分を知り、社会を知ることがキャリアを重ねる必須のスキルになっていくものと捉えて、定期的に他者目線を入れるチューニングを健康診断のように続けていきましょう。
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