2020年4月16日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日15日(水)の米ドル/円は、106.90円台で下げ渋るとその後は107.80円台まで反発した。NY市場では、3月小売売上高など米経済指標が大幅に悪化したが、これらを受けてドルはむしろ上昇。新型コロナウイルス感染拡大のダメージの大きさが改めて意識され、リスク回避のドル買いを誘発した。なお、米3月小売売上高は前月比-8.7%と過去最大の落ち込みを記録。米3月鉱工業生産も前月比-5.4%と、1946年以来の大幅な低下となった。また、米4月NY連銀製造業景気指数は-78.2と、2001年の調査開始以来最低の水準であった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

コロナ禍という非常事態下においては、米経済指標の悪化がドル買いに繋がりやすい事を念頭に置く必要があるだろう。そうした中、本日16日(木)は米新規失業保険申請件数の発表が予定されている。市場予想は550.0万件となっており、引き続き歴史的な高水準にとどまる見通しだ。繰り返しになるが、ドルは米新規失業保健申請件数の結果に「教科書的」な反応を示さない公算が大きいため注意が必要だろう。足元では、ドルと円が同方向に動くケースが増えているため、米ドル/円は値幅が小さくなりがちで、方向感も出づらくなっている。当面は107.00~109.00円のレンジ取引が続きそうだ。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。