2020年4月20日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週の米ドル/円のレンジは1円58銭、ダウ平均株価が週の高値付近で取引を終えるなど、市場のセンチメントが改善している割には反応薄だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

財務省が公開するデータから、日本の機関投資家は3月の第1週に、海外の中長期債を約4.2兆円買い越したことが判明している。その後の5週間では一転して約2.3兆円を売り越しており、新規の外債投資は拡大していない。米ドル/円の下落局面を待ち、投資を加速した側面が強く、上昇局面で高値を追って買ってくることはないだろう。つまり、相場の下落時の緩衝材程度と考えておきたい。FRBの事実上無制限の量的緩和の影響で、国債やMBS(住宅ローン担保証券)の買い入れ総額は、この2カ月で2.2兆ドルを超えてきた。リーマンショック後の量的緩和をはるかに上回る速さで買い入れたためで、金融市場にはドルがじゃぶじゃぶに溢れ出る。こうしたドルの行方、リーマンショック以降の為替市場の流れをみての通り、五月雨的なドル売り圧力とみておきたい。急落等は予想しないが、引き続き米ドル/円の戻りは限定的とみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で106.30~108.80円、ユーロ/米ドルで1.0750~1.1000ドル、ユーロ/円で115.50~119.50円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。