クレジットカードを作る際や各種ローン申込の際には、必ず「審査」があります。
そこに大きく関わってくるのが、利用者のクレジット利用履歴となる「クレヒス」で、一旦傷がついてしまうと、審査を通過する可能性がかなり低くなってしまいます。
そこで今回は、クレヒスに傷をつけないための注意点について詳しく説明していきます。
クレヒスとは
クレヒスとはクレジットヒストリーの略で、クレジットカードやローンの利用状況や返済履歴のこと、いわば個人の信用情報のことです。
この情報は、３つの信用情報機関で管理・共有されています。
３つの信用情報機関
①CIC（株式会社シー・アイ・シー）
クレジットカード会社などが加盟しており、割賦販売法と貸金業法の指定；信用情報機関。
②JICC（株式会社日本信用情報機構）
消費者金融会社や信販会社などが加盟しており、貸金業法に基づく消費者金融会社。
③全国銀行個人信用情報センター
銀行業界が加盟しており、ローンやクレジットカード等に関する個人信用情報を登録している。
各金融機関は上記の通り、それぞれに加盟しクレジットカード作成時や各種ローン申込時等に審査の判断材料として用いています。
まずはクレヒスとは何かについて解説しました。次に、本題のクレヒスを傷つけないための注意点について説明していきます。
クレヒスを傷つけないための3つの注意点
クレヒスに傷がついてしまうと、クレジットカードやローンの審査に落ちやすくなってしまいます。
そこで、クレヒスを傷つけないための3つの注意点を紹介します。
1） 支払い延滞をしない
- クレジットカード・ローン全般
- スマートフォン等携帯端末の分割購入料金
- リース料金
- 家賃の滞納
- 奨学金の滞納（※一部該当しないものもあり）
- 連帯保証人など保証契約請求
2）債務整理（負債整理）をしない
返済不能による任意整理、特定調停、個人再生、自己破産
3） 代位共済をしない
→借主に代わって第三者（保証会社等）に返済してもらうこと
滞納等の場合は完済後５年間、自己破産のような大きな金融事故の場合は裁判所が免責を認めた時点から10年間も信用情報機関にネガティブ情報として残ってしまいます。
以上がクレヒス傷をつけないための注意点になります。では、実際に審査のマイナスになってしまうクレヒスについて解説していきましょう。
審査が通りにくいクレヒス
主にクレジットカードやローン等の審査に通りにくいクレヒスは、以下の4つです。
- 金融ブラック
- 申し込みブラック
- 社内ブラック（自社ブラック）
- スーパーホワイト
それぞれを詳しく見ていきましょう。
金融ブラック
ブラックというのは、金融事故により信用を失っている状態です。
特にクレジットカードやローンの返済日や支払日から61日以上の長期延滞をした場合、金融事故情報を示す「異動」がつきます。
また最悪なケースとして金融機関からの督促状を無視したり、繰り返したりした場合は強制解約されてしまいます。
強制解約にまで至ってしまうと、その会社との取引は二度とできなくなると言われているので、滞納してしまった場合はすぐに返済するようにしましょう。
申し込みブラック
3カ月以内に3社以上の金融会社に申し込むと申し込みブラックになり、最低6カ月は一時的に審査が通りにくくなります。
同じ会社への申し込みは6カ月以上あけて、審査に自信のない人は、銀行系など審査難易度の高いところは避けて申し込むことで回避しましょう。
社内ブラック（自社ブラック）
上の3つのブラックは他の金融機関にも情報が共有されるのに比べ、社内ブラックは各会社内部のみでブラック情報として扱われるものです。
信用情報機関で管理されているクレヒスの傷は一定期間が過ぎれば消えますが、大きな金融事故を被った会社については、独自で社内や系列会社で永続的に保持しています。
スーパーホワイト
クレジットカードやデビットカード、プリペイドカードの所有が一度もなかったり、携帯電話などの割賦払いをしたことがなかったりする場合、クレヒスは真っ白な状態です。
これは一見良い現金払いで堅実な印象を受けますが、金融機関にとっては審査の判断材料がないため不利に動きがちです。
また、一度金融事故をおこしてしまった人も、一定期間を過ぎるとホワイトになってしまうため、過去に自己破産をしたなど誤解されてしまうことも考えられます。
特に30歳以上でスーパーホワイトの場合、その傾向が強くなり、審査落ちしやすいといわれています。
主に審査に通りにくいクレヒスについて紹介しました。では最後に、審査に通りやすい“良いクレヒス”にするための方法について紹介します。
良いクレヒスに磨き上げる「クレヒス修行」
クレジットカード作成やローン時の審査を通りやすくするには、「毎回期日までにちゃんと支払っている」という良いクレヒスを積み上げていく、クレヒス修行を最低6カ月することが必要とされています。
クレヒスに傷があるなどクレジットカードの作成自体が難しい方は、クレジットカードに比べ比較的審査に通りやすい10万円以下の携帯電話端末を分割払いにし、毎月きちんと支払うことで良いクレヒスを築くこともできるようです。
クレヒスが心配な方は、まずは信用情報機関で情報開示してみましょう。
●各機関における情報開示について
CICの詳細はこちら
JICCの詳細はこちら
KSCの詳細はこちら
まとめ
クレヒスに傷をつけないためには、本記事内の「クレヒスを傷つけないための3つの注意点」を守ることが基本です。
また、クレジットカードやローンの審査に通りやすくしたり、クレジットカードのランクアップを狙っていたりする場合は、「クレジットカード等を適度に利用し、滞りなく毎回期日までにちゃんと支払う」といったクレヒス修行に励んでみるといいでしょう。
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