How are you? は「近況報告」のサイン!

How are you? イコール「元気ですか」は今日で卒業です。

仕事で英語圏の話者と話すと、How are you? の受け答えの後、「その続き」を期待する「間」があることに気がついたのです。その正体は何か? それは「近況報告」です。「近況報告」とは「最近生活でどんなことがあったのか」や「仕事でどんなことをしているのか」を含む「スモール・トーク(何気ない会話)」の一種なのです。

つまり、How are you?は「会話のきっかけづくり」と理解するとよいのです。「元気か」ということを聞きたいのではなく、最初の「話のきっかけづくり」を生む表現なのです。そして、この「スモール・トーク」を円滑に運ぶことができると、信頼関係を一気に深められるようになります。

僕自身、予備校から半年間サバティカルをいただき、イギリスでの研究生活を営んだ時に、毎日「近況のシェア」を英語で行いました。一日のスタートや同僚と出会ったときに100%出会う表現。まさに英語の世界の「シェアNo1」の英語表現と言えるでしょう。

特に日本人学習者は、「自分の好きなことを伝えること」や「他者への興味を深める質問」を苦手とする方が多いものです。それを解決するのは、「近況報告」の発想を活用して、相手との距離をググっと近づけることなのです。”How are you?”が「近況報告」だと考えれば、そのハードルも少しは下がるのではないでしょうか。

せっかくなら「より人間味のある表現」で答えよう

How are you? にはバリエーションがあります。How is it going?(物事(it)はどのように進んでいますか?)やHow’s everything going?(万事順調ですか?)⇒(調子はどうですか?)が一番よく使われます。発想は全て同じで「近況報告」をシェアするために行われる会話です。どれも同じだと考えればいいでしょう。

これらの質問に対して「物事はすべてうまく進んでいるか」などと真剣に考えると、多くの日本人は「まあまあ」⇒”So, so!” と答えてしまいがちです。しかし「あなたと話がしたい」というメッセージがHow are you? のバリエーション表現ですから、できればここでは「より人間味の伝わる英語」で答えるほうが望ましいです。

人間味の伝わらない英語

×I’m fine, thank you. And you?「元気です。ありがとう。あなたはどう?」
×So, so.「ぼちぼち」⇒ロボットEnglish

人間味の伝わる英語

〇Good!
◎Pretty good! ⇒Authentic English