FXは少ない資金でもやり方次第で大きなリターンを得ることができる投資として人気を集めているが、株式投資との違いなど詳しいことが分からず、始めることをちゅうちょしてしまう人もいるだろう。

そこで、今回はFXを始める前に知っておきたい取引の仕組みやリスクについて解説していく。

FXを始める前に知っておきたいこと

FX
(画像=PIXTA)

FXは少ない資金でも始めることができるが、投資である限り利益が出るだけでなく損失を出す可能性もある。損失を減らし利益を出すには、あらかじめきちんと知識を持っておくことが大切だ。

FXを始めたいと考えている人に知っておいてほしい知識をいくつか紹介していこう。

FXの取引の仕組み

FXとは為替の値動きを利用した投資だ。日本円を米ドルやトルコリラなど他の国の通貨に交換することを「外国為替取引」という。

通貨と通貨をいくらで交換するかという交換レートのことを「為替レート」というが、為替レートは政治や経済状況によって刻一刻と変化する。この為替レートの値動きを予想し、「安く買って高く売る」または「高く売って安く買う」ことで利益を出すのがFXの基本的な仕組みとなる。

為替差益とスワップポイントの2つの利益がある

FXで利益を出すには、為替差益を狙う方法とスワップポイントをもらう方法の2つがある。

為替差益とは、為替レートの値動きを予想し、「安く買って高く売る」または「高く売って安く買う」ことで出る差額を利益とする方法だ。

例えば1ドルが100円の時点で「これから円安になる」と予想し、ドルを10万円分買う。その後1ドルが110円になった時点で、ドルを売って円を買い戻す。すると10万円が11万円となり、差額の1万円が為替差益となるわけだ。

一方、スワップポイントとは、各国の金利の差による利益のことだ。異なる2つの国の通貨を交換したとき、同時に金利の交換が行われる。各国の金利は異なるため、それを調整するために調整額として付与されるものがスワップポイントだ。

日本円のような超低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買うと、その通貨を所持している間ずっと金利調整額が付与される。1日約40円のスワップポイントを受け取れるとして1年間ポジションを維持した場合、1万4600円の利益となる。

FXと株との違い

FXも株式投資も同じ投資だが、いくつか違う点がある。

まず大きな違いは投資の対象が通貨であるか企業であるかという点だ。FXが通貨の交換レートである為替レートを利用する投資であることに対して、株式投資は企業が発行する株券が投資対象となる。

また、個人投資家にとって大きな違いとなるのが、取引が可能な時間帯だ。株式投資は平日の午前9時から15時までに限られているが、FXは平日であれば24時間取引が可能だ。日中に本業を持つ個人投資家にとって、夜間にも取引ができるというのは大きなメリットだろう。

FXのもっとも大きな特徴「レバレッジ」とは

FXのもっとも大きな特徴がレバレッジだ。レバレッジとは「てこ」を意味する言葉で、この仕組みを利用することで、自分が入金した資金の最大25倍(国内の場合)までの取引が可能となる。例えば1万円を投資資金として入金した場合であれば、25万円分まで取引が可能というわけだ。FXが少額の資金で大きな取引ができるというのは、このレバレッジというシステムによる。

FXのリスクとは

FXにはメリットだけでなく、もちろんリスクもある。FXは投資であるため、自分の予想と為替レートが違う動きをした場合、損失を出してしまうことがある。損失を大きくしてしまう要因となるのがレバレッジだ。

レバレッジをかけることで同じ取引をした場合の利益は大きくなるが、損失も同じように大きくなる。例えば予想が外れて1万円の損失を出してしまった場合、レバレッジ25倍をかけていれば損失も25万円となる。

為替レートはある程度の幅の中で値動きをしているが、政治などの影響により暴落する場合もある。近年では2015年のスイスフランショックで「ユーロ/スイスフラン」が約20分で3800pipsもの大暴落を起こしている。

この大暴落により注文を約定することができないまま、大きな損失を出してしまったトレーダーも多い。これらのリスクを頭に入れてリスク管理に努めることが大切となる。

FXはいくらから始められるのか?

FXを始めたいと考えたとき、投資資金はいくら用意すればいいのだろうか?投資資金について見ていこう。

FXは少ない自己資金で始められる

FXは株式投資などと比較すると、少額から始められることが特徴だ。それを可能にするのがレバレッジである。例えば10万円の証拠金をFX口座に入金すれば、レバレッジ10倍で100万円までの投資が可能というわけだ。

最初にどの程度の自己資金を用意するかは資産状況によっても異なるが、ある程度利益が狙える1万通貨単位の取引を行う場合、レバレッジ3倍をかけるとして約30万円の自己資金が必要とされる。

1通貨から始められるFX会社もある

いきなり多くのポジションを持つのは怖いという場合にうれしいのが、1通貨から取引が可能なFX会社だ。例えばSBIFXトレードの場合、最低取引単位が1通貨となっており、少額からの投資が可能だ。1通貨の取引に必要な取引証拠金は約5円なので、本当に気軽な額と言える。

余裕を持つなら10万円程度を用意する

いくら少額投資が可能だからと言っても、1通貨では利益はほとんど出せないだろう。またFX会社側で最小の取引通貨単位を決めているため、ある程度の資金は必要だ。取引通貨単位はFX会社によっても異なるが、1000通貨または1万通貨が多い。

1000通貨の取引をレバレッジをかけずに行うために必要な証拠金は約10万円だ。10万円の証拠金を用意しておくと、FX会社の選択肢が増えるだろう。

レバレッジをかければ大きな投資も可能だがリスクも大きい

FXの特徴であるレバレッジを使えば、少額の資金でも大きな投資が可能となる。しかし予想が外れた場合の損失も大きくなるため、レバレッジのかけすぎには注意したい。

損失を出したときに怖いのが強制ロスカットだ。決済せずにポジションを維持している間には、利益も損失も確定しない。しかし含み損が大きくなりすぎると、その時点で強制的に決済が行われてしまうことがある。これが強制ロスカットだ。

強制ロスカットが行われるのは、現在入金している証拠金に対して含み損が大きくなりすぎることによる。特にレバレッジを大きくかけていると含み損も大きくなり、強制ロスカットのリスクが増える。レバレッジのかけすぎには注意しておくことが大切だ。

口座を開設する際にチェックしておきたいポイントとは

FX会社で口座を開設する前に、どのFX会社を選べばいいのか迷うこともあるだろう。そのため、口座開設前にチェックしておきたいポイントを紹介していく。

スプレッドは手数料!なるべく狭いものを選ぶ

FXは取引手数料無料としているFX会社が多い。しかし実質的な取引手数料として支払わなくてはならないものとしてスプレッドがある。スプレッドとは通貨を売買するときの売値と買値の差額のことだ。この差額がFX会社への手数料となり、取引をするたびに必ず支払わなくてはならない。 FXは株式投資に比べると頻繁に取引を行うことが多い。そのたびにスプレッドを支払う必要があるため、スプレッドがなるべく狭いFX会社を選ぶことで取引コストを減らすことができる。

手堅く長期で利益を出すならスワップポイントが大切

こまめなトレードではなく、長期的に安定した利益を狙いたい投資家に人気なのがスワップポイントだ。スワップポイントは高金利の通貨のポジションを維持している期間、毎日付与されるため、ある程度の期間ポジション維持をすることが必要となる。スワップポイントはFX会社によって異なるため、スワップポイント狙いでFXを始める場合はスワップポイントの高さにこだわってFX会社を選びたい。

約定率は要注意!低いと狙った利益が出せない

FX会社選びのときにもう一つ注意しておきたいのが約定率だ。注文ボタンを押して狙った金額で注文が確定する確率のことを約定率という。為替レートは刻一刻と変化しているものなので、約定率が低いと狙った金額での取引ができず、思わぬ損失を出してしまうことがある。

約定率がFX会社によって異なるのは、FX会社のサーバーの処理能力による。取引の少ない日中は差が出にくい。しかし為替取引が活発になるNY市場の時間帯である午後10時から午前4時までなどはFX会社によって約定率が変わってくる。自分の意図した投資を行うには、約定率が高いFX会社を選ぶことが大切だ。

FXはレバレッジを上手に使うことなどで、少額でも利益を出せる投資だ。まずはFXについて正しい知識を身に付けて、挑戦してみてはいかがだろうか。

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※ファイナンス・マグネイト社調べ(2012年1月~2019年12月)