安倍首相辞任のニュースは一日だけの効果でした。バークシャー・ハサウェイが日本の5台商社株を5%超買ったというニュースで日経は1.1%の急騰でした。TOPIXは0.8%プラスでした。日経の8月1か月は6.6%の上昇となりました。TOPIXは8.2%の上昇でした。上海/深セン株は8月のサービス業PMIは31カ月ぶりの高さになり0.5%のプラスでスタートしましたが、結局-0.6%(月間では2.6%プラス)、香港は-1.0%(月間では+2.4%)でした。オーストラリア株は0.2%のマイナス、月では2.2%のプラスでした。ニュージーランドは1.3%のマイナスで月では1.8%の上昇でした。

ヨーロッパ株はドイツDAXは-0.7%(8月+5.1%)、フランスCACは-1.1%(8月+1.3%)、英国FTSEは休場(8月+1.1%)でした。スペインIBEXは-2.3%(8月+1.3%)で終了しています。スイスは-0.3%(8月+1.3%)でした。ヨーロッパがアジアやアメリカに比べ出遅れているのが目立ちます。

米国株はFRBの緩和政策基準の変更を好感して底堅く推移していますが、銘柄入れ替えのあった米国ダウは-0.8%(8月+7.6%)、S&Pは-0.2%(8月+7.0%)、ナスダックは0.7%プラス(8月+9.6%)で引けています。カナダは-1.15%(8月+2.1%)でした。日本株、ドイツ株、米国株の強さが際立つ8月でした。

FRBのクラリダ副議長は昨日の講演で、今回新たに導入したFRBの新しい政策基準では失業率が低いだけでは利上げはしないことを意味すると表明しています。先週のジャクソンホールでのパウエル議長公演で、このFRBの政策指針の変更が表明され、低金利政策がさらに長期間継続することがはっきりした形です。

ドルインデックスは直近の安値を1カ月ぶりに更新し、ユーロ、ポンド、オセアニア、カナダ、スイスなどのドルスト通貨ペアやクロス円は高値を更新しています。例外は日経株高となったドル円のみ。ドルインデックスはさらに下サイドを狙ってくるでしょう。とすると、ドル円も下値を再び狙ってくることになりそうです。ドルストは続騰していくでしょう。

不思議な動きを示しているのが相変わらずVIX指数(恐怖指数)です。米株の上げにはあまり反応せず下げに敏感になってきており昨日は23.0から26.4ポイントに急反騰しました。金はドル安にもかかわらず若干ダウン、銀は上昇しています。米国10年債はだ0.705%まで下がっています。(提供:Investing.comより)

著者:杉田 勝