暗号資産QTUM(クアンタム)は28日、新たなメインネット「V0.19.1」が正常にローンチされたことを公式ブログで報告した。
これによりQTUMのオフラインステーキングが実装され、ユーザーはハードウェア、ウェブ、モバイルウォレットからオンラインノード保有者にトークンを委託し、ステーキングの委任が可能になる。
今までQTUMのステーキングは、公式ウォレットである「Qtum Core」でフルノードを運用する参加方法しかなかったが、今回のアップデートでより容易なステーキング参加が可能となった。
QTUMは最も使いやすく、参加しやすいブロックチェーンになることを理念としている。第1世代のQTUMからステーキングへの参入障壁を低くしてきたが、数年の間に業界は大きく改善を続けてきたため、QTUMでもオフラインステーキングを実装したと公式ブログで述べている。
すでにBinanceやHuobi、OKExなど、大手暗号資産取引所を筆頭にQTUMのオフラインステーキング機能のサポートを発表しており、QTUM保有者は対象取引所に預けておくだけで報酬を受け取れるようになる。日本でもコインチェックがQTUMを取り扱っているが、オフラインステーキングへの対応は未だ発表されていない。
QTUMは、最近大きな話題となっているDeFiに関しても言及しており、エコシステム全体が制約や課題に直面していると指摘している。
QTUMは、ビットコインが採用する取引データのみに基づいて残高を計算する方法である「UTXO」のセキュリティを活用しつつ、イーサリアムのEVM (Ethereum Virtual Machine)などいくつかの仮想マシンの稼働を可能にしているが、既存のブロックチェーンインフラでは、複雑で高度なDeFiアプリをサポートすることが難しいという。
これに対しQTUMは、2017年に誕生してから3年間の研究を経て、DeFiソリューションの実装に完全に適合したいくつかの技術・環境的特徴を持つようになったと説明している。
先日には、QTUM Foundationによる100万ドルのDeFi開発者プログラムも発表され、期待感からか一時570円前後の価格を付けるなど、盛り上がりを見せていた。
現在QTUMは350〜400円辺りの価格を推移しているが、6月頃の価格が150円前後だったことと鑑みると、新たなメインネットローンチや取り組みへの期待感が反映されているものとみられる。(提供:月刊暗号資産)