CFTC(商品先物取引委員会)は、ニューヨークを拠点に暗号資産(仮想通貨)のデリバティブを提供するLedgerXに対し、同法令に認められた条件に従い、商品取引法に基づく正式なデリバティブ清算機関として、商品の追加や清算をするための登録変更を承認したと発表した。

LedgerXは今年1月、オプション取引の申請をCFTCに行っていたが、他のデリバティブ商品の提供を目指し、今年6月に暗号資産のみの取り扱いという枠組みの撤廃を要請していた。今回、その要請が通った形だ。

CFTC
(画像=月刊暗号資産)

これまでは暗号資産のデリバティブのみを扱ってきたが、この決定に伴い他の先物や先物オプションの清算サービスが可能となり、LedgerXが取り扱う商品を暗号資産商品に限定する必要はなくなった。

LedgerXは昨年6月、CFTCにDCM (指定契約市場)のライセンスを付与されたことにより、ビットコイン先物を提供しているCMEやCboeと同様にビットコイン先物を自ら認定できるようになった。これにより、米国初となる現物決済のビットコイン先物をローンチしている。

競合となるBakktはLedgerXよりも前からビットコイン先物を開始すると発表していたが、正式に稼働したのは昨年9月で、LedgerXのローンチから1ヶ月後であった。

LedgerXは昨年末、CEOのPaul Chou氏とCOOのJuthica Chou氏を停職処分にし、代わりにLarry E Thompson氏を暫定的な最高経営責任者として就任させた。

CEOとCOOを停職処分にした件について説明はなかったが、昨年CFTCからDCMライセンスの付与を巡り両社で行き違いが発生したことにより、お互いの対応を批判し合っていたようだ。

LedgerXのPR活動を請け負っていたエージェントが契約を解消していたこともあり、前CEOとCOOが経営から離脱したことに多少関係していたのではないかとも囁かれている。(提供:月刊暗号資産