ブロックチェーン分析企業「Chainalysis」は、ラテンアメリカと中国を中心とした東アジアとの間で、昨年7月から今年6月の1年間、約20万件の暗号資産(仮想通貨)取引が行われ、その総額が10億ドル規模に上ったことを明らかにした。3日、Chainalysisが公式サイトにて発表した。

Chainalysisの調査では、国際商取引で生じる銀行へのアクセスの問題と送金の必要性によって、暗号資産の採用が拡大しているという。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

暗号資産は、国際企業間同士の送金にありがちな高額な手数料を支払うことなく、瞬時に国外に移動させることができるため、送金ににかかるコストの削減が可能となり、待ち時間も少なくなる。

Chainalysisの調査では、この1年でラテンアメリカが受け取った暗号資産の約9割が地域外からの送金となっているという。

主に、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルでサービスを提供している暗号資産取引所「Bitso」の幹部Patricia Risso氏は「アメリカからメキシコへの暗号資産送金は、同社の取引所ユーザーにとって一般的な例だ」と述べている。

実際、Chainalysisの推計によると、メキシコはブラジルとベネズエラに次いで、小売決済の約11%をアメリカから暗号資産で受け取っている。

またChainalysisの調査によると、東アジアにはラテンアメリカにとって重要な取引先企業が多くあることも判明した。

現在、東アジアを拠点とする輸出業者と、ラテンアメリカの輸入業者間の商業取引で暗号資産が利用されているという。

パラグアイに拠点を置く暗号資産取引所「Cripex」の共同創設者であるLuis Pomata氏は、国際取引で暗号資産の利用増加について、次のような見解を示した。

「現在、多くの商品が東アジアからパラグアイに輸入され、ブラジルなど他の国に輸出されている。これらの商品を購入する企業の多くは、ビットコインを利用している」「パラグアイの銀行はマネーロンダリングを懸念して、海外の取引先の送金にも厳しく、銀行の申請手続きは長くて大変だ」と指摘した。

こういった事情から、ラテンアメリカの企業が法定通貨での取引から暗号資産を使った取引に切り替えることが増えてきているという。(提供:月刊暗号資産