昨日は日本は休場。金曜日に急騰した上海/深セン株は1.0%の大幅な下げ、香港は2.1%のマイナスでした。TIKTOKのオラクルやウォルマートによる買収案をトランプ大統領が承認したこと、また人民銀行が1年もののプライムレートを5カ月連続で3.85%、5年物は4.35%で維持したこと、加えてHSBCがマネーロンダリングに関わったことで中国政府によって制裁されるとの報道で株価が急落したためと言われています。オーストラリアは0.7%、ニュージーランドは0.8%下がりました。

コロナ感染が再拡大しているヨーロッパの株価は急落しました。ドイツDAXは6月以来の最大の下げとなって4.4%もの下げ、フランスCACは3.7%、英国FTSEは3.4%、スペインIBEXは3.4%の下げでした。スイスは2.0%ダウンで引けました。米国株は米国ダウは500ドルマイナスでスタートし、一時は940ドル安まで売られましたが、結局510ドルマイナス(1.8%ダウン)で終了しています。S&Pは1.2%マイナス、ナスダックは引けにかけて買われ引けは0.1%ダウンと限定的でした。カナダは4日連続の1.3%マイナスで終了しています。

VIX指数(恐怖指数)はニューヨークの朝方は31まで急騰していましたが、株価の回復とともに27.8まで下がって(ただし前日からは上がって)終了しました。そろそろ株価とVIX指数の健全な兆しが出てき始めたかもしれません。ナスダック株の投資家の損切がそろそろ終了し始めているかもしれません。

金、銀はドルの上昇に連れて急落しました。金については中長期的なダウントレンドが6週間前に始まったと考えていますが、テクニカルにはきれいなサポートになっていた50日移動平均線が下に切れて、中長期的な下げがようやく再開したかもしれません。ただし、8/12の急落で記録した安値1874ドルを切れるまでは中長期下げのコンファームとはなりません。

原油価格はリビアの内戦が一時的に休戦となり原油輸出が再開されるとの思惑で急反落しました。テクニカルには200日移動平均と50日移動平均がレジスタンスになったようです。中長期的には、原油価格はすでに下落トレンドに入っていると思われます。10年長期金利は下落して0.666%で引けています。テクニカルには50日移動平均と100日移動平均がサポートになっており底堅さが見られます。10年金利は中長期的には上昇トレンドに入っていると考えられます。

為替については金曜日のドルインデックスは直近の高値を超えて急騰しました。これを受けてドル円は104円でサポートされ104.90円まで急騰しています。ドルストは急落となりました。クロス円も急落しています。ここからはドルインデックスが続騰するかが焦点です。50日移動平均は完全には越えられていません。越えて引ければしばらくドルは続騰する可能性が出てきますが、中長期的にはドルはダウントレンドにあると思われますので、おそかれ早かれドルは売られることになるでしょう。

今週は米国CARES法(コロナウイルス救財法?)についてのパウエル議長、ムニュ―シン財務長官の議会証言や水曜日に発表される各国のPMI速報値に注目です。(提供:Investing.comより)

著者:杉田 勝