20日、ビットコインの難易度(ディフィカルティ)調整が行われ、前回比11.35%の難化となった。2桁%の難化は6月以来、約3ヶ月ぶりとなる。

今回の難易度調整により、平均ハッシュレートは138.09TH/sとなった。

ビットコインのハッシュレートは今年5月12日に半減期を終え、同月末、年初来最低値を更新して以降、右肩上がりの推移を見せている。特に9月に入ってからは大きくハッシュレートが上昇していたため、今回の調整は致し方ないとも言えるだろう。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

ビットコインの難易度調整は約2週間に1度行われ、1ブロックの生成時間が10分になるように調整される。

ブロックの生成時間が前回調整時と比べ短くなっていればブロック生成の難易度が難しくなり、逆に長くなっていれば難易度が易しくなる仕組みだ。

BTC.comによると、前回調整の9月7日以降、ビットコインのブロック生成時間は8分59秒と、約1分も早くなっていた。

近頃のハッシュレート上昇の背景には、カザフスタンやロシアなどといった中東アジアやその周辺諸国の台頭が挙げられる。

ビットコインマイニングにおいて大きなシェアを誇る中国の四川省などで、大雨の影響によりマイニング施設の一部閉鎖等が報じられた。

しかしその一方で、先述した国々ではマイニングがより盛んに行われ、国別シェアにおいても日に日に勢力を拡げている。

特にシェアを拡げている国々の共通点としては、電気代が安価であることが挙げられるだろう。

またイランやカザフスタンにおいては、国の政策としてマイニングを推進する動きを見せていることから、現在のマイニング業界は中国一強の構図に変化が生まれつつある状況と言える。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界各国でビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)への投資を検討する投資家が増えている。

ビットコインの取引(トランザクション)が増えれば、それを処理するために膨大なハッシュパワーが必要になってくる。

現在の投資家の傾向を踏まえると、今後よりビットコインへの需要が高まることが予測可能であることから、引き続きハッシュレートもさらに上昇していくものと考えられる。(提供:月刊暗号資産