金曜日の米株が力強く終了したことと週末に発表された中国の工業利益が良好だったことを好感して昨日の日経は1.3%の上昇、Topixは1.7%プラスで引けています。昨日は3月決算企業の9月末の配当・株主優待の権利付き最終日にあたったことも日本株の買い材料になったと伝えられています。上海/深セン株は0.3%プラス、香港は1.0%プラスでした。オーストラリアは9月PMIが良かったことで、再び1.5%の急騰、ニュージーランドも0.9%のプラスでした。

ヨーロッパの株価はアジアの流れを受けてコロナ感染者再拡大しているにもかかわらず株価は堅調でドイツDAXは3.2%、フランスCACは2.4%、英国FTSEは+1.4%、スペインIBEXは2.5%、スイスは0.9%でした。米国株は、米国両党で合意に達していなかった追加経済対策の合意が近いとのも枠で米国ダウは1.5%アップ、S&Pは1.6%アップ、ナスダックは1.9%アップと連騰しています。カナダは1.1%プラスで引けました。

ただ、株価の上昇の割にはVIX指数(恐怖指数)の下げがほとんど見られず、26.2とわずか0.2ポイントの下げにとどまりました。不気味です。8月~9月にナスダックで起こったヘッジファンドや米国個人投資家によるコールオプション買い戦略が再び行われているのでしょうか?

株価の上昇で米ドル(インデックス)は昨日は調整の一日でした。ドルストレートは上昇、ドル円の戻りも加わって、クロス円も上昇しています。ポンドが昨日上昇しましたが、BOEのラムスデン副総裁がマイナス金利導入については急がないと発言したことによるものと伝えられています。

その米ドルの下げを受けて金、銀は反発しています。ただ、金は中長期の下げが確定となっており昨日の上げは調整に過ぎないと思われます。

原油価格は株価上昇を受けて反発しましたが、テクニカルには50日移動平均がレジスタンスになっています。中長期的には原油価格はすでに下落トレンドに入っていると思われます。

10年長期金利は若干下がって引けていますが、100日移動平均がサポートになっており反落には至っていません。10年金利は中長期的には上昇トレンドに入っていると考えられます。

米国時間本日の目玉はトランプ・バイデンの最初のディベートです。日本時間の明日午前中に行われます。また最後のブレグジット交渉ラウンドが今週スタートします。(提供:Investing.comより)

著者:杉田 勝