注目女性アナリストの2人が注目企業のトップを直撃する「三井・馬渕のwhat’s next」。連載第2回目は三井智映子さんが、輸入車販売を中心に車輌整備、自動車保険販売等のストックビジネスを展開するウイルプラスホールディングス代表取締役社長の成瀬隆章さんを取材しました。昨日公開された前編では、創業のきっかけや事業の概要を中心に展開しましたが、後編ではコロナ禍の対応や今後の事業の展望などを伺いました。

成瀬隆章 TAKAAKI NARUSE
1970年福岡県生まれ。神奈川大学経営学部卒業後、トヨタ系ディーラーに就職。2004年、福岡クライスラーの株式を取得し、代表取締役に就任。07年、持ち株会社ウイルプラスホールディングスを設立。08年チェッカーモータースを株式取得にて子会社化し、社長に就任(現会長)したのを機に業容を急拡大。その後もウイルプラスモトーレン、帝欧オート、ウイルプラスアインスを事業譲受し、社長を兼任(現職)。得意とするM&Aを活用した事業再生を過去9度行いながら順調に取扱いブランドと販売エリアを増やし、グループの売上高はホールディングス設立から10年で10倍以上に成長。16年に東証ジャスダック、17年に東証二部、18年に東証一部上場と順調にステップアップを果たす。また、Jリーグのサッカーチーム再生にも尽力するなど幅広く活躍。
三井智映子 CHIEKO MITSUI
金融アナリスト
北海道小樽市出身。NHK教育「イタリア語会話」でデビュー。2011年東京にはモーターショーにてMCデビューを果たす。2014年1月に「五木ひろし特別公演」で八重次役を務めたほか、数々の番組に出演。2012年10月からフィスコリサーチレポーターとしてYahoo!ファイナンスで株価予想などを行うほか、テレビ、雑誌、Webなど活動の場を広げた。2013年に『最強アナリスト軍団に学ぶ ゼロからはじめる株式投資入門 』(講談社)を出版。2020年に独立し、解説投資の記事執筆やセミナー講師、動画配信( https://www.youtube.com/c/EventsIR/videos )などに従事。わかりやすい初心者向けの投資解説が武器。ツイッター@chiekomitsui、ブログ https://ameblo.jp/mitsui-chieko/

新型コロナの影響をいち早く察知し、事前に対処

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(画像=村越将浩、ZUUonline)

三井 前半の最後に、新型コロナウイルス感染のリスクが高まる「三密」を避けるという観点から、車を利用する方が増えたとのお話を伺いました。それは御社にとってどのような影響がありますか?

成瀬 実際、社会の環境が変わっている最中であることを感じています。ここ数年、他人と車を共有する「カーシェアリング」が注目されましたが、それは今回のコロナによって難しくなったと思います。特に、輸入車を買われるのは比較的富裕層が多く、ご自分で自動車を持たれる顧客が多くなっています。当然のことですが、「安全性」を付加価値としてお届けできればと思っております。

三井 輸入に関して、このコロナの影響で船舶による輸送が遅延するといったことはありませんか?

成瀬 やはり、どの国も一度は運搬が止まりました。ただ、弊社は2月中旬の時点でいち早く危機を察知し、輸送に支障が出ることを予想しましたので、商品の仕入れをかなり増やしました。そのため、いまのところ問題はありません。

三井 決算説明資料によると、新規出店への積極投資を掲げられています。新型コロナ以降、事業の方向性や事業計画などに変更点はありますか。

成瀬 実は、私はすごく“ビビリ”な経営者なんです(笑) 「ピンチはチャンス」と言いますが、入念かつ慎重に物事に対処していくことで、今回のコロナ禍もチャンスになりうると考えています。リーマンショックの時もそうでした。コロナ禍で、「DX5倍化計画」もだいぶ進んでいます。

三井 「DX5倍化計画」とは何ですか?

成瀬  コロナ禍で自分DX化がかなり進んだことを、自分がそう言っているだけです(笑)

三井 なにか会社側にそうした壮大な計画があるのかと思ってしまいました(笑) ただ、会社トップのそうしたインプットが、企業経営に活かされる面もありますよね。

成瀬 そうですね。「点と点をつないでビジネスを大きくしていく」のが社長の仕事だと思っています。言い換えれば、点と点を線にして具現化してやり抜くことしか、私にはできません。そういう思いがあるからこそ、常に学び続けたいと思っています。

三井 企業のトップという立場にいると、現状を維持するのでもかなり大変だと思いますが、常に勉強と進歩を心がけているのですね。

成瀬 生来、負けず嫌いということもあります。一企業のトップとして色々な経営者の方々にお会いしましたが、「経営者の姿はその企業を表す」ことを感じます。調子のいい時も悪い時もそれを表に出さないような経営者でありたいと考え、これからもしっかりと研鑽を積んでいきたいと思います。

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(撮影=村越将浩)

M&Aは“プロポーズ”。より強い成長を生み出すために今後も活用

三井 決算説明資料には、「M&Aによるシェア拡大を目指す」と書かれていますが、どのようなM&Aをお考えですか。