ネット証券最大手の「SBI証券」で口座開設を検討している方は多いでしょう。ただ、選択する口座の種類や手順などでわかりにくい面もあるので、初心者の方が詳細を理解するのは少しハードルが高いかもしれません。

そこで本記事ではSBI証券の口座開設を画像付きでわかりやすく解説します。口座開設に必要な書類や手順、またSBI証券で開設できる口座12種についてもご紹介します。

SBI証券の口座開設は「ネット」か「郵送」の2パターン おすすめは手軽な「ネット」

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(画像=PIXTA)

SBI証券の口座開設は「ネット」と「郵送」の2つのパターンがあります。

最初の申し込みはどちらもSBI証券のHPから行いますが、その後の手続きをインターネット上で完結させるか、書類を郵送でやり取りするかの違いがあります。

・ネット……最短即日で口座開設
・郵送……10日程度で口座開設

おすすめは、手軽かつスピーディーに開設できる「ネット」です。

次章でより詳しく口座開設のステップを確認しましょう。

SBI証券の「ネットで口座開設」の流れ 4ステップで解説

ネットでの口座開設の4ステップを説明します。

ステップ1:HPから口座開設を申し込み(ネットと郵送共通のステップ)
ステップ2:本人確認書類+マイナンバーをアップロード
ステップ3:初期設定
ステップ4:口座開設完了通知を受け取る

ステップごとに詳しく解説していきます。

ネットでの口座開設 ステップ1:HPから口座開設を申し込み

最初はSBI証券のHPから口座開設を申し込みましょう。SBI証券のHPのトップ画面右側に、口座開設ボタン(赤)がありますので、そちらから口座開設へ進みます。

このステップ1はネットでも郵送でも同じです。

次の画面でメールアドレスを入力すると、そのメールアドレスに認証コードが送られます。認証コードを画面に入力し、次に進みましょう。

引き続き必要情報の入力が求められます。入力する項目は以下の通りです。

居住国 ・日本のみ
・日本以外にもある
本人の情報 氏名、生年月日、住所などを入力
※提出する本人確認書類と一致する情報
口座種別の選択 <通常の口座(総合口座)の選択>
・特定口座(源泉徴収あり)
・特定口座(源泉徴収なし)
・一般口座
<NISAの選択>
・つみたてNISA
・(一般)NISA
・申し込まない
「住信SBIネット銀行」
 口座開設の選択
同時に開設するかどうか選択
「SBI証券Tポイントサービス」
申し込みの有無
同時に申し込むかどうか選択

この時点で「開設する口座」の種類を選択します。口座の種類については後述します。

必要情報の入力が終わると、口座開設方法を選択します。「ネット」で口座開設したい場合は「ネットで口座開設」を選択しましょう。

ネットでの口座開設 ステップ2:本人確認書類+マイナンバーをアップロード

「ネット」で口座開設を選択すると、すぐに「ユーザーネーム」と「ログインパスワード」が発行されます。そちらでログインし、本人確認書類の提出に進みましょう。

ネットで本人確認書類を提出する場合、マイナンバーに関する書類の保有状況で提出する書類が変わります。

「マイナンバーカード」を持っており、スマホで現在の顔写真撮影ができる場合、必要な書類はマイナンバーカードだけです。スマホの指示に従いながら、顔写真とマイナンバーカードの撮影を行います。

その他のパターンは以下の通りです。

マイナンバーに関する書類 セルフィー
(スマホで顔写真、
書類の撮影)
必要な提出書類
マイナンバーカードを
持っている
できる マイナンバーカードのみ
できない マイナンバーカード
+本人確認書類(1つ)
通知カードを持っている できる 通知カード
+運転免許証
できない 通知カード
+本人確認書類(2つ)
※セルフィーできない場合、郵送物を受け取るまで取引できない
※通知カードもない場合、住民票(マイナンバー記載)で代用可能
 セルフィーは不可

「本人確認書類」にどういったものがあるのかは、次を参考にしてください。

本人確認書類
・マイナンバーカード
・運転免許証
・住民基本台帳カード(写真付き)
・住民票の写し
・健康保険証
・印鑑証明書
・パスポート
・運転経歴証明書
・年金手帳
・在留カード
・特別永住者証明書

ネットでの口座開設 ステップ3:初期設定

本人確認書類の提出が終わったら、続けて「初期設定」を行いましょう。振込先の銀行口座や株式手数料プランを選択します。株式手数料プランについては後述します。

ネットでの口座開設 ステップ4:口座開設完了通知を受け取る

最後に「口座開設完了通知」を受け取れば口座開設完了です。

本人確認書類をセルフィーで提出する方はメールで受け取れるので、メールに記載のURLから「取引パスワード」を設定するとすぐに取引できます。

「口座開設完了通知」を郵送で受け取る場合、手元に届いてから取引できます。到着までは数日かかるでしょう。

SBI証券の「郵送で口座開設」の流れ 4ステップで解説

続いて、郵送での口座開設の4ステップを説明します。

ステップ1:HPから口座開設を申し込み(ネットと郵送共通のステップ)
ステップ2:本人確認書類+マイナンバーを返送
ステップ3:口座開設完了通知を郵送で受け取る
ステップ4:ログインし、初期設定を行う

郵送での口座開設 ステップ1:HPから口座開設を申し込み

ステップ1は、ネットも郵送も同じです。

SBI証券のHPへアクセスし、トップ画面右側の口座開設ボタン(赤)から口座開設に進んでください。「口座開設方法の選択」で「郵送で口座開設」を選びましょう。

郵送での口座開設 ステップ2:本人確認書類+マイナンバーを返送

「郵送」の場合、SBI証券から口座開設の書類が送られてきます。必要な情報を記入し、本人確認書類とマイナンバーを提出しましょう。提出が必要な書類は以下の通りです。

マイナンバーに関する書類 必要な提出書類

マイナンバーに関する書類 必要な提出書類
マイナンバーカードを
持っている
マイナンバーカード
+本人確認書類(1つ)
通知カードを持っている 通知カード
+本人確認書類(2つ)
※通知カードもない場合、住民票(マイナンバー記載)で代用可能

郵送での口座開設 ステップ3:口座開設完了通知を郵送で受け取る

「口座開設完了通知」が郵送で送られてくるので受け取りましょう。「ユーザーネーム」と「ログインパスワード」「取引パスワード」が記載されているので、大切に保管しましょう。

郵送での口座開設 ステップ4:ログインし、初期設定を行う

ログインし、初期設定を済ませれば完了です。

SBI証券で選択できる口座一覧 開設はすべて無料

実はSBI証券で開設できる口座の種類はとても多く、12口座もあります。

  1. 「特定口座」or「一般口座」
  2. 「つみたてNISA」or「一般NISA」
  3. 住信SBIネット銀行口座
  4. 外国株式口座
  5. 信用取引口座
  6. 金、プラチナ口座
  7. FX口座
  8. 先物、オプション口座
  9. CFD口座
  10. eワラント
  11. Wealth Navi
  12. iDeCo(イデコ)

全部覚えるのは大変なので、この記事では総合口座の開設申込時に選択する次の3つの口座と「外国株式口座」について解説します。

・「特定口座」or「一般口座」
・「つみたてNISA」or「一般NISA」
・「住信SBIネット銀行口座」
・「外国株式口座」

「特定口座」or「一般口座」:迷ったら「特定口座(源泉徴収あり)」

総合口座は「株式」「投資信託」「債券」を取引する口座です。

総合口座は「特定口座」と「一般口座」の2種類があり、さらに「特定口座」は源泉徴収のあり/なしに分かれるため、3つのパターンに分かれます。

  利益の計算 確定申告
特定口座
(源泉徴収あり)
SBI証券が計算 申告不要
(してもOK)
特定口座
(源泉徴収なし)
必要
一般口座 自分で計算

「特定口座」は利益の計算をSBI証券が自動的に行う口座で、源泉徴収ありなら納税まで行ってくれます。

「一般口座」は利益を自分で計算しないといけません。3つのパターンと確定申告の関係は上の表のようになります。

迷ったら「特定口座(源泉徴収あり)」を選択しましょう。基本的に確定申告をしないで済みますし、任意で申告することもできます。

「つみたてNISA」or「一般NISA」:非課税で投資できる

「NISA」は投資の利益に税金がかからない特殊な口座です。総合口座と別に開設し、どちらの口座で投資するか選べます。

・「一般NISA」と「つみたてNISA」の違い 初心者は「つみたてNISA」がおすすめ
「NISA」は「一般NISA」と「つみたてNISA」があり、主な違いは以下の通りです。

  一般NISA つみたてNISA
投資できるもの 株式、投資信託 投資信託
投資できる金額 120万円/年 40万円/年
非課税の期間 5年 20年

一長一短ありますが、初心者には「つみたてNISA」をおすすめします。高コスト銘柄が事前に排除されているので、初心者でも長期投資に向く銘柄に投資ができます。

「住信SBIネット銀行口座」:SBI証券と連携メリット

SBI証券の口座開設では「住信SBIネット銀行」の同時開設も選択できます。

金利が比較的高い「SBIハイブリッド預金」を利用できるほか、住信SBIネット銀行口座の残高を直接取引に利用できるので、入出金の手間がはぶけて便利です。

強制ではありませんが、同時開設をおすすめします。

「外国株式口座」:外国株式に投資したいなら後から開設

海外の株式にも投資したい場合、「外国株式口座」も開設しましょう。口座開設後に別途申し込みます。

その他の口座

以下の口座も後から開設できます。それぞれの特徴は次の通りです。

信用取引口座 株式に投資する口座
自己資金以上の取引ができる
金、プラチナ口座 金、銀、プラチナに投資する口座
FX口座 海外通貨で取引する口座
自己資金以上の取引ができる
先物、オプション口座 日経平均株価などの指数で取引する口座
自己資金以上の取引ができる
CFD口座
eワラント口座
Wealth Navi ロボアドバイザーに資産運用を任せる口座
「Wealth Navi」での口座開設
iDeCo(イデコ) 個人型の確定拠出年金の口座
「SBI ベネフィットシステムズ」での口座開設

他社と迷っている人はチェック!SBI証券の手数料 他社との比較

SBI証券は口座の初期設定で「株式手数料プラン」を2種類から選択します。後から変更もできますが、それぞれのプランはどう違うのでしょうか。

他社の手数料と比較しながら確認しましょう。

SBI証券は「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」

SBI証券の株式手数料は「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」があり、以下のような違いがあります。

スタンダードプラン 取引のたびに手数料を計算
1回の取引金額が大きいと有利
アクティブプラン 1日の取引金額で手数料を計算
1日の取引金額が100万円以下なら手数料無料

・スタンダードプランの手数料 他社との比較

スタンダードプランの手数料は、取引金額ごとに以下のようになります。

  取引金額
10万円 50万円 100万円 200万円
SBI証券
(スタンダードプラン)
99円 275円 535円 1,013円
楽天証券
(超割コース)
99円 275円 535円 1,013円
マネックス証券
(取引毎手数料コース)
110円 495円 1,100~
1,650円
2,200~
3,300円
松井証券
※定額制の手数料のみ
岡三オンライン証券
(ワンショット)
108円 385円 660円 1,650円

・アクティブプランの手数料 他社との比較
アクティブプランでは、1日の取引金額ごとに以下のようになります。100万円までは無料ですが、200万円ではスタンダードプランの方が安くなっている点に注意しましょう。

  1日の取引金額
10万円 50万円 100万円 200万円
SBI証券
(アクティブプラン)
0円 1,278円
楽天証券
(いちにち定額コース)
0円 943円 2,200円
マネックス証券
(一日定額手数料コース)
550円 2,750円
松井証券 0円 1,100円 2,200円
岡三オンライン証券
(定額プラン)
0円 880円 1,430円

SBI証券の口座開設はネットがおすすめ 最短即日で取引OK

SBI証券の口座開設は「ネット」がおすすめです。「マイナンバーカード」か、「通知カード」と「運転免許証」を持っていれば、スマホで簡単に書類が提出できてすぐに口座開設できます。面倒な書類のやり取りもありません。

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。

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