15日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークが無事完了した。

今回のハードフォークは「マイニング報酬の8%を開発者資金に充てる」としたアップグレード内容を巡って行われたもので、この案を支持するビットコインABC(BCHA)と反対するビットコインキャッシュノード(BCHN)が対立した。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

お互いのネットワークは661,647ブロック目を最後に分裂し、執筆現在においてはビットコインキャッシュノードのハッシュレートがビットコインABCと比べ圧倒的に高い状態となっている(Coin dance参照)。

ブロック生成を見ても、ビットコインキャッシュノードは分裂後もブロックが生成されているのに対しビットコインキャッシュABCは661,653ブロック目を最後に生成が確認されていない。

ハードフォーク以前よりビットコインキャッシュノードの優勢が散見されていたが、早くも優劣は決した模様だ。

今回の結果を受け、多くの暗号資産取引所がビットコインキャッシュノード側を暗号資産ビットコインキャッシュとして認識するものとみられる。

また、国内暗号資産取引所もビットコインキャッシュに関する対応を発表している。

Krakenは9日時点でハードフォークの結果に関係なくビットコインキャッシュノードを支持すると発表。ビットコインABCについては、ビットコインキャッシュノードのハッシュパワーの10%以上である場合のみサポートするとのこと。

その場合は暗号資産ビットコインABC(BAB)としてハードフォーク前に保有していたビットコインキャッシュと同量を付与するという。

またビットポイントもハッシュパワーの大部分を占めるビットコインキャッシュノードをBCHとして継承するとしており、ビットコインABCの取扱いに関しては引き続き検討するとのこと。

さらに楽天ウォレットは、分岐後に主流となった方をBCHとしてサービス提供していくとしている。

他の国内暗号資産取引所は執筆現在において対応を発表していないが、ハッシュパワーの差は顕著であることから、上記3取引所の対応に追随していくものとみられる。

ビットコインキャッシュは2017年にビットコインから分岐して生まれた暗号資産だ。

その後、2018年に今回のようなコミュニティ内の分裂が起き、ビットコインキャッシュとビットコインSVに分裂している。(提供:月刊暗号資産