暗号資産(仮想通貨)リップル(XRP)の開発企業であるリップル社が、米特許商標庁(USPTO)に新しい商標を申請したことがわかった。

今月6日に申請された商標は「PayString」というもの。現在、PayStringがどのようなプロジェクトで使用されるのかは明らかになっていない。

XRP
(画像=月刊暗号資産)

商標申請の説明では、「電子金融サービス:ネットワーク間における法定通貨と暗号資産の交換および送金の受取と送付」としている。

同社は今年8月に「RippleImpact」と「RippleX」という2つのサービスを申請した。

提出資料によると、これらは資金調達活動や資本改善資金、奨学金などの慈善団体をカバーする事業だという。全ての商標は、審査待ちの段階だ。

同社は今年初めにも、ODL(旧xRapid:XRPを用いたオンデマンド流動性)に関する多数の商標を出願している。

オンデマンド流動性とは外貨準備のサポートにあたるもの。

例としては、日本から海外に日本円を送金する場合、海外の金融機関は日本円を顧客に支払う義務を負う。その際に外貨の準備をサポートすることがオンデマンド流動性である。

今回申請された「PayString」のロゴはリップル社が主導する企業連合「オープン決済連合(Open Payments Coalition)」が立ち上げた新たな共通送金規格「PayID」に類似しており、双方の名前に「Pay」が付いていることから、PayID関連のサービスに利用される可能性も考えられる。

PayIDは国際送金のプロセスの簡素化を目的に作られたものだ。

口座番号やクレジットカードの番号の入力が不要で、「メールをする感覚で国際送金」を行えるようにすることを目標としている。

暗号資産だけではなく、クレジットカードや決済アプリ、様々な支払いサービスに対応できるようにするという。

リップル社は、PayIDを用いた国際送金によってさらなる相互運用性をもたらすだろうと語っている。

また、この動きが同社が掲げる「価値のインターネット」のコンセプトにも一致していると述べている。(提供:月刊暗号資産