7日、日本を含む主要7ヶ国(G7)の財務大臣・中央銀行総裁が電話会議を開催した。この電話会議には国際通貨基金(IMF)、世界銀行(WB)、金融安定理事会(FSB)の首脳も参加した。

G7
(画像=月刊暗号資産)

G7の財務省と中央銀行は、新型コロナウイルス感染拡大の問題について、定期的に連絡を取り合い、適時かつ効果的な行動について調整を続けている。

同日に米国財務省が発表した声明によると、各国の財務大臣・中央銀行総裁は、現在進行中の国内外の経済対応と、世界経済全体の力強い回復を達成するための戦略について意見交換したという。

また暗号資産(仮想通貨)や、その他デジタル資産が進化し続ける状況への対応、悪質な利用目的・違法行為を防ぐための規制を整備する必要性も話し合われた。

今回の会議では、10月に行われたG7財務相・中央銀行総裁会議で採択したデジタル決済に関する共同声明について、各国が引き続き支持していることも改めて確認した。

10月に行われた会議では、G7が中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)について、「透明性」と「法の順守」、「健全な経済ガバナンス」という必要な3要素を明示した共同声明で各国の意見がまとめられた。

当時、麻生太郎財務相は、中国のCBDCについてプライバシー問題を指摘した。「デジタル人民元」の取引で得られる個人データの扱いについて、中国政府と中央銀行が国家体制の維持や国民の行動把握など、統制のために利用する恐れがあると発言した。

また日銀の黒田東彦総裁は、上記の3つの要素を備えた状態でCBDCを発行しない限り、「世界の国際金融システムに影響が出る可能性がある」と注意喚起した。

G7は、暗号資産規制の実施、既存の法律の改正、投資家や企業へのより明確な情報提供など、各国で様々な課題を抱えている。

今回の会議では、暗号資産に対する規制について議論を重ねた格好だ。(提供:月刊暗号資産