本記事は、永長淳氏の著書『トラブル不動産SOS 〝売れない″を〝売れる″に変えるノウハウ』(ロギカ書房)の中から一部を抜粋・編集しています。

空家
(画像=PIXTA)

空家を相続。残置物含め現況のまま引き取って欲しい。

※「トラブル不動産SOS 〝売れない″を〝売れる″に変えるノウハウ」では具体的な事例をもとに、“売れない”を“売れる”に変えるノウハウをお伝えします。

東京都練馬区(残置物・解体費用)

【物件概要】

  • 所在‥東京都練馬区
  • 種別‥居宅(空家)
  • 権利‥所有権
  • 概況‥土地約45坪。建物約25坪。

【経緯】

相続で取得したお子様からの相談です。
ご両親が亡くなり、住んでいた状態のまま、現在は空家になっています。家具や生活用品一式、衣類や金庫まであり、撤去することなく引き取って欲しい、との依頼でした。

売主と価格や条件面で折り合いがつき、当社で中古一戸建てとして購入することにします。

取得後、このまま改修工事を行い売却するには建物の老朽化が進んでいたため、解体して土地として販売活動を行うことにします。

まずは過去に取引したことのある神奈川県の解体業者へ相談します。都内でも対応可能とのことで現地を見てもらい見積もりを依頼します。鍵を預けて室内も確認してもらい、翌日約200万円の見積書が届きます。

解体に着手するまでに測量を行う必要があり、隣接地との立ち会いや書類の取り交わしが完了するまで約2か月を要します。

いざ解体を始められる状況になり、疎遠となっていた練馬区内の解体業者にも今一度見積もりを依頼することにします。そこで出てきた金額は約170万円です。取引が続いている業者の方が勝手が分かり融通も利くため、やりやすいのは確かです。しかしこの価格帯で約30万円の違いはあまりに大きく、練馬区の業者に解体してもらうことに決めました。

請負契約を締結し解体が始まります。

早速業者より連絡があります。

「建物内の残置物を撤去するならば別途費用を要します。」

見積もりの金額には、室内の残置物撤去が含まれていなかったのです。見積もり時には鍵も渡していて、当社としては残置物も併せて撤去してもらうつもりでしたが、意図が伝わっていませんでした。

【結果】

その後、修正した解体及び残置物撤去の見積もりを改めて出してもらいます。その金額は約200万円。見事なまでに神奈川県の業者が出してくれた見積もりと同額でした。

同じ金額ということで、どちらの業者も信用できることが証明されたと同時に、見積もりをお願いする時の注意点を気付かせてくれました。

【対策】

不動産の売買には密接な関係を持つものが幾つかあります。

  • 登記費用
  • 測量費用
  • 解体費用
  • リフォーム、改修費用

これらについては、依頼先によって金額に差が出ることがあります。今ではインターネットで調べると簡単に業者を探せますし、安いところも見つけることができます。しかしただ安ければ良いというわけではありません。

しっかり費用を請求されると、その分しっかり仕事をしてくれる、その対価だと考え安心するようにしています。

しかし、むやみに割高な請求をされることもありますので、信用できる人から紹介してもらうことをお勧めします。

トラブル不動産SOS 〝売れない″を〝売れる″に変えるノウハウ
永長淳
株式会社EINZ(アインズ)代表取締役。1978年、北海道帯広市出身。大学卒業後、東証一部大手不動産仲介会社に入社。10年勤務後、転職。2012年不動産会社を設立し独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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