Liquid Globalが、日本円連動のステーブルコイン「GYEN」の取り扱いを開始することを発表した。

GYENの開発と発行はGMOインターネットの特定子会社であるGMO-Z.com Trust Company,Inc(GMO Trust)によって行われた。発表によると、GYENは来月3日から同取引所で米ドル連動のステーブルコイン「ZUSD」と同時に上場するという。

ステーブルコイン
(画像=月刊暗号資産)

日本円の値動きに連動するステーブルコインの取扱いは世界初の事例となる。

GMO TrustのステーブルコインであるGYENとZUSDはスピーディーな国際送金を実現するほか、ボラティリティの高い暗号資産(仮想通貨)市場での安全資産としての役割が期待できる。

Liquidのトレーダーは24時間365日、いつでも日本円とGYENをLiquidの取引板上で交換することができるようになる。また、Liquidは日本円とGYENを同一の取引板に統合するため流動性も最適化されている。

さらに、Liquidは今回上場する2つのステーブルコインを合成することで、FX通貨ペア「USD/JPY」の提供を開始する予定であることも公表した。ステーブルコインを介して合成されるUSD/JPYの取扱いを始めれば、世界有数の為替取引量を誇るUSD/JPYとの相乗作用が期待できるという。

他にも、LiquidはGYENとZUSDの6つのユースケースを提案した。暗号資産取引でのユースケースとしては次の3つが挙げられた。

  1. ボラティリティが高い時期に資産価値を守る機能
  2. 他の暗号資産を購入するための通貨としての機能
  3. 効率的に利回りを上げる、またはヘッジ戦略を活かす手段

決済での利用としては従来の規制の緩和に焦点が当てられた。24時間365日取引が可能であることに次いで、以下のようなユースケースが挙げられた。

  1. 国内送金
  2. 国際送金
  3. 個人間の送金

GYENとZUSDはLiquidや、その他GMO Trustとの提携取引所で購入ができるようになる。またGMO Trustがサービスを提供している地域の居住者はKYCプログラムを完了後、Stablecoin.z.comでの購入ができるようになる。

いずれのステーブルコインもERC-20規格であるため、個人で保管するためには対応しているウォレットを準備する必要がある。(提供:月刊暗号資産