ローファーで有名なブランドといえば、イタリアのトッズは間違いなく、その1つに数えられるでしょう。海外セレブのスナップでトッズのローファーを履いている写真を見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。トッズのローファーの魅力は、流行に左右されないオーソドックスで機能的なデザインとそのクラフトマンシップにあります。

ローファー,トッズ
(画像=J PRIME編集部)

本記事ではイタリアの超一流ブランド、トッズの成功までの軌跡を追いながら、ローファーの魅力を探っていきます。

イタリアの伝統を守りながら成功を収めたブランド

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トッズ タイムレス ゴンミーニ レザードライビングシューズ ブラウン(画像=J PRIME編集部)

トッズは、1920年代、イタリアの名家デッラ・ヴァッレ(Della Valle)家が靴づくりの会社を創業したことに端を発します。当時の会社名は「EMA」といいました。当初よりイタリアが誇る伝統的な職人技に重きを置き、変わらない姿勢で靴づくりが続けられています。

そこから「TODS」というブランドが生まれたのは1979年のこと。創業と同時に発売された「ゴンミーニ」というモカシン(一枚皮で足を包むようにつくられた革靴)は、瞬く間にヨーロッパを中心とした各国で絶賛され、それによってトッズの名は広く認知されるようになりました。

アウトソールにある133個のラバー・ペブル(ゴム製の突起)が特徴的なゴンミーニは、いまやトッズのブランドアイコンとなっています。

このモカシンの大成功を機にトッズは世界的なシューズブランドとしての地位を確立していきますが、どんなに有名になっても熟練のクラフトマンシップはいささかも変わることはありません。製品ができあがるまでには、ときに100を超える工程を経る必要があると言われています。

一般に、このような手間ひまをかけた伝統的な製法は生産効率を上げることが難しく、マスプロダクトには不向きとされます。しかし、トッズは職人の技術を残しつつ、絶え間なく改善を繰り返すことで効率的な生産体制を実現してきました。

そのため、トッズの製品には今なおイタリア伝統のクラフトマンシップが息づいており、世界中の本物志向のファンから愛されているのです。

トッズを成功に導いたディエゴ・デッラ・ヴァッレ氏とは?

トッズというブランドを創始したのは、ディエゴ・デッラ・ヴァッレという人物です。彼は、若くしてアメリカにわたり、アメリカとイタリアの両方の文化を肌で知ることとなりました。

トッズを一躍世界的ブランドへと押し上げたモカシン「ゴンミーニ」は、デッラ・ヴァッレ氏がアメリカに滞在していた際に着想したといわれています。参考になったのは、自動車運転用に専用の靴「ドライビングシューズ」です。当時流通していたドライビングシューズの見た目をエレガントにして、誰でもはけるような形に進化させたのがゴンミーニなのです。アウトソールにある133個のラバー・ペブルが小石(イタリア語で“ゴミニ”)のようであるため、ゴンミーニと名付けられました。

ゴンミーニ誕生から21年を迎えた2000年には、デッラ・ヴァッレ氏が「トッズグループ」を設立。同年、ミラノ証券取引所に上場するまでに成長しました。TODS’Sグループの中には「ROGER VIVIER(ロジェ・ヴィヴィエ)」、「HOGAN(ホーガン)」、「Fay(フェイ)」などの人気ブランドが含まれています。

この世界的な成功を受けて、デッラ・ヴァッレ氏は2002年からイタリアのプロサッカーリーグ セリエAのクラブ「ACFフィオレンティーナ」のオーナーを努めていることでも広く知られています(現在は名誉会長)。

シーンを選ばずに履きこなせる優等生「ローファー」に注目

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トッズ レザータイムレス ローファー ブラック(画像=J PRIME編集部)

一枚革で仕立てられているゴンミーニは見た目にもエレガントで、履き心地も卓越した性能を誇ります。ただし、あくまでもドライビングシューズであるため、すべてのアウトソールにラバー・ペブル(突起)がはめ込まれており、場合によってはファッションやシーンに合わせづらいと感じるかもしれません。

そこで注目したいのが「ローファー」です。ゴンミーニとの最大の違いは、しっかりとしたアウトソールがある点。基本的にラバー・ペブルはなく、ヒールがあるシューズもあります。流行に左右されないカジュアルなデザインで、さりげなく自己主張しながら高級感を演出することができます。もちろん、履き心地も格別です。

また、トッズのローファーはバリエーションが豊富です。トラッドなローファースタイル忠実に守りつつ、甲部分にあしらわれたメタルパーツ、素材となる革の種類は多岐にわたります。好みのデザインが必ず見つかるはずです。

たとえば、革の種類としては、スムースレザーをはじめ、スエード、クロコダイル調など上質で豊富なバリエーションが用意されており、カラーも落ち着いたものから鮮やかなものまであります。どのような素材でも丈夫に美しく仕上げることのできるイタリアの職人技に感服せざるを得ません。

ビジネスにも、オフにも両方のシーンにマッチするデザインは、さすがイタリアの伝統を感じさせるものがあります。上手に履きこなせば、足元は自然とエレガントな感じになっていくことと思います。

トッズのローファーに宿るブランド成長の原動力

イタリアの伝統的な製法を守りながら、同時に世界的トップブランドとしての成功を収めているトッズ。一時代を築いたディエゴ・デッラ・ヴァッレ氏の“守り”と “攻め”のバランス感覚こそ、成長の原動力となっているのでしょう。

その秀逸なバランス感覚はトッズのアイテムに、つまり基本に忠実でありながら、決して古びないデザインによく表れています。

普段使いにも最適なローファー、そしてゴンミーニ 。色違いや素材違いで数足用意しておけばいろんなシーンに合わせて足元を快適に、そしてエレガントに演出してくれそうです。(提供:JPRIME


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